ビンゴー・キッドの洋書日記

英米を中心に現代から古典まで、海外の作品を英語で読み、論評をくわえるブログです

2008-11-01から1日間の記事一覧

"Moby-Dick" と「闇の力」(4)

エイハブはたしかに「狂的なまでに自分の理想を追求し」、あげくの果てに、乗組員ともども海の藻屑となってしまう。だが、その「破滅」は決して文字どおりの破滅ではない。なぜなら、メルヴィルはエイハブを単なる狂人としては描かなかったからだ。彼に惨め…