ビンゴー・キッドの洋書日記

英米を中心に現代から古典まで、海外の作品を英語で読み、論評をくわえるブログです

2008-11-21から1日間の記事一覧

Tatiana de Rosnay の "Sarah's Key"(3) 

この本には、ほかにもまだ小説としてよく工夫されている点がある。たとえば、60年前の少女の物語と現代の物語とで、はっきり文体を使い分けていることだ。一見無関係なふたつのストーリーが並行して進み、やがてひとつに交わるというのは定石だが、少女のほ…