ビンゴー・キッドの洋書日記

英米を中心に現代から古典まで、海外の作品を英語で読み、論評をくわえるブログです

2010-05-01から1ヶ月間の記事一覧

Lorrie Moore の “A Gate at the Stairs”(2)

例によってダラダラと読んでしまったが、感想は途中の経過報告や昨日のレビューでほぼ書きつくしたので、今日は小説としての評価を簡単に述べておこう。というのも、周知のとおり、本書は発表が近づいてきたオレンジ賞のショートリストにノミネートされてい…

Lorrie Moore の “A Gate at the Stairs”(1)

一週間もこのブログをサボってしまったが、職場の繁忙期にくわえ、たぶんあとから振り返るとひとつの激動期だったと思える日々が続いたのが原因。ダッチロールの末、ぶじ元の飛行場へ戻って気がついた。ぼくはふだん本を読み、少しは人生のことが分かってい…

“A Gate at the Stairs” 雑感(5)

この土日で読了するはずだったが、何かと雑用に追われ、今日の午後になってやっと取りかかった。最近めっきり読書量が減り、その意味でもストレスがたまる一方だが、今はそういう時期だとあきらめている。 今回読んだ範囲は青春小説、家庭小説、そしちょっぴ…

“A Gate at the Stairs” 雑感(4)

今週は昨日締め切りの仕事に追われながら本書をボチボチ読みつづけ、今日でやっと半分過ぎたところ。まるでカタツムリ君だ。 「ジャンル的には、ローカルピース、青春小説、家庭小説…いろんな要素をはらんだ小説のようだ」と前々回報告した印象はあまり変わ…

“A Gate at the Stairs” 雑感(3)

おとといは職場のわりと内輪の飲み会に参加。なごやかな雰囲気でとても楽しかったが、ふと気がつくと、以前よく一緒に飲んだメンバーは誰もいなくて、内輪の集まりとしては初顔の人ばかり。昔の仲間はみんな去ってしまった。しょせん職場なんてそんなものか…

“A Gate at the Stairs” 雑感(2)

連休が明けたと思ったら地獄の毎日。日程的にはきつくないのだが、なにしろ休むべき日に休まず仕事をしたせいで疲労困憊。加えて、急にまた身体を動かすようになった生活に身体がついて行かない。おかげで本書も前回からさっぱり進まず、なんら作品の本質が…

“A Gate at the Stairs” 雑感(1)

4日から始まったぼくの連休も今日でおしまい。結局、連休とは名ばかりの仕事三昧で、職場とはまた違う意味でストレスがたまってしまった。今日は午前中、自治会による公園の草取りに参加。たった1時間だけなのにバテバテだったが、気分転換にはなった。 そ…

Hans Fallada の “Alone in Berlin”(3)

ぼくにとっての連休2日目。昨日同様、昼過ぎまで「自宅残業」に励んだあと昼寝、そのあと庭の草取りに精を出した。気になる本はあるのだが、おかげでまた読書とは無縁の生活を送ってしまった。職場はいるだけでストレスになるが、家で本が読めないのもつら…

Hans Fallada の “Alone in Berlin”(2)

今日からぼくはいよいよ連休…のはずが、結局、午後になっても「自宅残業」。せっかく新しい本を読もうと思っていたのに、仕事のあとソファでぐっすり寝てしまった。というわけで、今日は昨日の続きを書こう。 全体的な印象としては、読後も雑感(1)とほと…

Hans Fallada の “Alone in Berlin”(1)

今日も休日出勤だったが、仕事の合間になんとか本書を読みおえた。さっそくレビューを書いておこう。Alone in Berlin (Penguin Modern Classics)作者: Hans Fallada,Michael Hofmann出版社/メーカー: Penguin Classics発売日: 2010/01/28メディア: ペーパー…

“Alone in Berlin” 雑感(6)

本書のどこまで実話で、どこからフィクションなのかは定かでないが、ぼくの直感ではやはり相当部分がフィクションだと思う。第二次大戦中、ベルリンで実際にあったらしいヒトラーへの抵抗運動を描いたもの、という骨子から、ある一定のストーリーが連想され…