ビンゴー・キッドの洋書日記

英米を中心に現代から古典まで、海外の作品を英語で読み、論評をくわえるブログです

オレンジ賞発表

 現地時間で6月4日、オレンジ賞の受賞作が発表され、Rose Tremain の "The Road Home" が栄冠に輝いた。http://www.orangeprize.co.uk/news-and-events
 オレンジ賞のHPを開くと、このところずっと Tremain の本が "read this" で紹介されていたので、もしやと思っていたらその通りだった。ひょっとしたら、これは例年のことかもしれない。
 受賞作については、ぼくは4月15日の日記にこう書いている。「07年度のコスタ賞候補作だった Rose Tremain の "The Road Home" も有力かもしれない。Tremain は旧作を持っている唯一の作家なので肩入れしたいところだが、残念ながらハードカバーしか出ていない」。
 今も検索したところ、まだハードカバーしか入手できず、ペイパーバックは日英アマゾンで7月3日に同時発売とのこと。(その後検索したら、6月12日に発売が早まっていた)。

The Road Home

The Road Home

 「貧乏金なし」のペイパーバック・リーダーとしては、ハードカバーでは読む気がしないので予約注文するしかない。あるいは、未読の旧作のほうから先に片づけるか。ただ、ぼくはこの2年間、同じ作家の作品を読んだことがないので、その「原則」を破るべきかどうか迷っている。
 ともあれ、ショートリストに残らなかったぼくのお気に入り、Elif Shafak の "The Bastard of Istanbul" よりも "The Road Home" のほうが優れていることを期待したい。コスタ賞受賞作、A.L.Kennedy の "Day" との読み較べも面白そうだ。("Day" の詳細は3月3日の日記 http://d.hatena.ne.jp/sakihidemi/20080303/p1