ビンゴー・キッドの洋書日記

英米を中心に現代から古典まで、海外の作品を英語で読み、論評をくわえるブログです

わが生涯のBGMベスト…

 昨日の続きを書こうと思ったけど、ぼくは本を読みながらクラシックを聴いていることが多いので、BGMのベスト…は何だろうと気になってきた。今までCDで聴いた回数の多い順に書いておこう。
1.

バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ 全曲

バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ 全曲

 まる1ヵ月、ほかの音楽はいっさい聴かず、このシェリング盤ばかり聴いたことがある。今ではシュムスキー盤や、最近同僚に教えてもらったヨハンナ・マルツィ盤を聴くことも多い。クレーメルの新盤は未聴。いずれにしても、つい聴きほれてしまう曲なので、じつはBGMには向いていない。でも、無人島に持っていく1枚なら、やっぱり無伴奏だろうな。
2.
ペルト:タブラ・ラサ

ペルト:タブラ・ラサ

 同じく1ヵ月、こればっかり聴いたことがある。が、そのあとはあまり…。今たまに聴くと、あの「静寂の音」を聴きつづけたときの精神的モードを思い出し、これもBGMには向かない。
3.
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第3番/ピアノ協奏曲第4番

ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第3番/ピアノ協奏曲第4番

 4番がお気に入り。実際に何度も聴いたのは、同じアラウのものでもコリン・デイヴィスが振ったやつだが、それは輸入盤でないと入手困難のようだ。上の2曲ほどではないが、やはり、ふとページをめくる指を止めて聴きいったものだ。フルトヴェングラー、ハンゼン盤もいい。
 …「BGMベスト…」と銘打ったわりには、どれもBGMらしくない曲ばかり選んでしまった。共通項は、「祈りと静寂」。どの曲にも、何かをひたむきに祈っているような静けさが感じとれる。その静けさがBGMに向いているようで、じつは、読んでいる本の中身以上に心に迫ってくることが多いのだ。
 この3ヵ月はベートーヴェンピアノソナタばかり聴いていた。バックハウス、ケンプ、シュナーベル、イヴ・ナット、ソロモン、ルドルフ・ゼルキングルダ、ギレリス、アラウ、ブレンデル、ゲルバーリヒテルヴェデルニコフ…。ポリーニはあまり好きではない。どの曲がいちばんいいとは決めがたい。まとめて全部、2位にランクインかな。