ビンゴー・キッドの洋書日記

英米を中心に現代から古典まで、海外の作品を英語で読み、論評をくわえるブログです

Kent Haruf のことなど(2)

 明日には Kent Haruf の "Eventide" のレビューを書けそうなところまで読み進んだ。今のところぼくの直感は正しく、前作 "Plainsong" ほどの出来ばえではない。その原因は…いや、これは最終報告にとっておくとして、「静かな抑制された筆致」は相変わらず快調。とりわけ、ぼくは田舎者なので、べつに何ということもないローカルな場面でも心がなごむ。
 いい本を読んでいると気分も回復するものだ。このところ『タブラ・ラサ』を聴きながら暗く沈んでいることが多かったが、昨日は一転して、バッハの『音楽の捧げもの』。秋の夜長にぴったりの音楽だ。ひさしぶりにリヒター盤を聴いたが、じつによかった。これを書いている今は、クイケン盤に続き、レオンハルト盤を流している。いずれにしても、人間のもろもろの感情から隔絶している音楽のような気がするのに、なぜか同時に心にしみてくる。
 この曲の入門期にはミュンヒンガー盤をよく聴いたものだが、いちばんのゴヒイキは有田盤。BGMのベスト…にぜひ追加しておきたい。"Eventide" の続きを読みながら聴くことにしよう。

バッハ:音楽の捧げもの

バッハ:音楽の捧げもの