月が変わり、今日から本格的に「自宅残業」を開始。時間があれば本書のレビューを書きたかったのだが、まだあと40ページ残っている。最後まで読むかブログを書くか迷い、お楽しみは明日まで取っておくことにした。
今日読んだ範囲のエピソードを拾うと、まず、思春期を迎えた娘と、心配性の母親 Kate の対立。親子の衝突や断絶は大なり小なりどこの家庭にもあるはずだが、日常茶飯の出来事なのに、いや、そうだからこそ引きこまれてしまう。作家になる夢を捨てきれず、何度も原稿を書きはじめるのに、小さい子供の世話に追われて時間が取れないもどかしさ。これも身につまされる話だろう。
一方、キャリアウーマンの孤独も描かれている。Tully はTVショーの司会者として名声を確立、一見華やかな生活を送っているが、幼いころから母親の愛に恵まれず、永遠の友情を誓ったはずの Kate とも衝突するなど心は空虚な毎日。これまたよくある話だが、こんな要約からは想像できないほど胸に迫ってくるものがある。
何もかも対照的ながら深い友情で結ばれていた2人だが、ここに来て決定的な溝が生じ、疎遠となっているうちに…。どんな結末かは想像できるし、2人が Firefly Lane で過ごした少女時代の思い出を綴った第1章の意味も、最初はピンと来なかったが、今ではしみじみと分かる。書中に出てくるキャロル・キングの名曲 "You've Got A Friend" を思いっきりストーリー化したような作品だ。古い話なのに泣ける。