ビンゴー・キッドの洋書日記

英米を中心に現代から古典まで、海外の作品を英語で読み、論評をくわえるブログです

09年ブッカー賞最終候補作「面白度」ランキング(Man Booker Prize 2009 shortlist)

 本来なら昨日の続きを書くべきところだが、めでたく去年のブッカー賞最終候補作をぜんぶ読みおえたので、今日はその「面白度」ランキングを決める「格付け遊び」をしてみたい。基準はもちろん、例によって独断と偏見のみ。4年連続の試みだが、今回はショートリストに残らなかった既読の作品も番外でいれることにした。
1."Wolf Hall" Hilary Mantel

Wolf Hall

Wolf Hall

 この受賞は順当だと思う。詳細は昨年10月14〜23日の日記。
2."The Glass Room" Simon Mawer
The Glass Room

The Glass Room

 発表直前のオッズでも "Wolf Hall" に次いで2番人気だった。詳細は昨年11月6〜10日の日記。
(2) "Brooklyn" Colm Toibin
Brooklyn

Brooklyn

 ショートリストには残らなかったが、"The Glass Room" と並んで同格の2位というのがぼくの評価。とても切ない小説だ。詳細は昨年12月13〜22日の日記。
(4) "Love and Summer" William Trever
Love and Summer

Love and Summer

 これもショートリストに残らなかった。題名から想像できるとおりの内容で新味はないが、ぼくはこの手のロマンスに甘い。詳細は昨年8月29〜31日の日記。
3(5)."The Little Stranger" Sarah Waters
The Little Stranger

The Little Stranger

 ちっとも怖くないゴースト・ストーリー。新味もないが、軽いぶんだけ読みやすい。詳細は昨年11月22〜26日の日記。
4(6)."Summertime" J. M. Coetzee
Summertime

Summertime

 はて、これがノーベル賞作家の作品とは。詳細は昨年10月26〜29日の日記。
(7) "Not Untrue and Not Unkind" Ed O'Loughlin  
Not Untrue and Not Unkind

Not Untrue and Not Unkind

 パンチ不足なのでショートリストから洩れたのは当然だが、読みやすい。詳細は昨年9月3〜6日の日記。
5(8)."The Children's Book"  A. S. Byatt
The Children's Book

The Children's Book

 昨日のレビューに書いたとおり、「力作ではあるが、どの細部にも力をいれすぎた結果、秀作になりそこねている」。詳細は今年2月2〜20の日記。
6(9)."The Quickening Maze" Adam Foulds
The Quickening Maze

The Quickening Maze

 これを選んで "Brooklyn" を落とすなんて。詳細は昨年11月16〜20日の日記。