ビンゴー・キッドの洋書日記

英米を中心に現代から古典まで、海外の作品を英語で読み、論評をくわえるブログです

“A Sudden Country” 雑感(3)

 このところ帰宅後、ジョギングとギターの練習に励んでいるせいか、ストレスをほとんど感じなくなった。身体は疲れているのだが気分は爽快…に近い。今までとは違う脳の部分を使っているのがいいのかも。
 というわけで、最近では珍しく読書のピッチも上がり、今しがた第1部を読了。ララミー川というのが出てきたのには驚いた。大昔のTVドラマ『ララミー牧場』と関係があるかどうかは面倒くさいので調べていないが、綴りはどちらも Laramie。西部劇と聞いて思い浮かぶイメージどおりの筋書きではないものの、本書は舞台としては間違いなくウェスタン小説である。
 何年か前に読んだ Charles Frazier の "Cold Mountain" に似ているような気もするが、わが家のリフォーム中、バタバタしているときに読んだせいか詳しい内容はさっぱり失念。ただ、あちらも本書同様、最初から「大枠の見える話」だったような憶えがある。
 夫が急死し、子供をかかえてやむなく再婚した女の心には、喪失感、悲哀、孤独、満たされぬ愛情が渦巻いている。今の夫とのあいだに距離を覚える女は、やがて別の男に惹かれるようになるが、男のほうは逃げた妻への思いを断ち切れない。そんな二人の加わる幌馬車隊の一行が西部を目ざし、ひたすら荒野を行く…
 いいですなあ。でもこれ、ほんとに定石どおりなのかな。