ビンゴー・キッドの洋書日記

英米を中心に現代から古典まで、海外の作品を英語で読み、論評をくわえるブログです

“The Art of Fielding” 雑感 (1)

 ここ1週間ばかり、過労のせいか寒さのせいか血圧が上がり、どうも活字を追いかける気力がわいてこなかった。わざわざ米アマゾンで買ったブルーレイ版「フェリーニのアマルコルド」も、英語の字幕に目が疲れ、まだ半分しか観ていない。(画質は期待したほどではなかったが、内容からしてひょっとしたら、もともとソフトフォーカス気味の作品なのかもしれない)。
 おかげで、Edith Pearlman の "Binocular Vision" も1日1話が関の山。昨日やっと、約3分の2を占める 'Selected Stories' を読みおえたところだ。だいぶ輪郭もつかめたので、途中ながらレビューを書けそうな気もするのだが、まだ 'New Stories' が残っている。今までとは違うタイプの話が出てくるかもしれない。これからまた、カタツムリ君のペースでがんばるしかない。
 …と思いつつ、今日から電車の中で読みはじめたのは、Chad Harbach の "The Art of Fielding" である。これ、前からずっと読みたかった本だ。去る9月の発売以前から今年のベストテンに選んでいるサイトもあったほど評判がよく、その後、未読だが Michiko Kakutani がニューヨーク・タイムズ紙でレビューを書き、最近はまた、米アマゾンでも年間ベストテンに選ばれている。
 いったい、どんな本なんだろう、と少しだけかじってみたら、野球の小説だった。シカゴの大学の野球チームにいる Mark が、対戦した草野球チームのショート、Henry 少年の天才的な守備ぶりに驚嘆し、Mark の働きかけで Henry は同じ大学に進学する。
 まだそれだけしか読んでいないが、これは相当にイケそうだ。今からさて、"Binocular Vision" の次の1話を読むか、それともこの野球小説に乗りかえるべきか。どちらにしても、睡眠不足は血圧によくないので、今日はもうたいして読めない。ああ、早く隠居したいものです。