今週から仕事は自分のペースでやれるようになり、ホッとひと息ついている。この2ヵ月多忙をきわめただけに、しばらくノンビリしたいところだ。
というわけで、ブログをサボっているあいだも高くなりつづけた積ん読の山を切り崩そうと、まず手に取ったのが本書である。今年も例によって11月からベストテンの季節が始まり、ニューヨーク・タイムズ紙やガーディアン紙、タイム誌、パブリーシャーズ・ウィークリー誌に英米アマゾンと、今ではもう各メディア選定の優秀作品がほぼ出そろっている。そのリストをながめているうちに、おや、Siri Hustvedt とは懐かしいなあ、と気になったので入手した。
周知のとおり彼女は Paul Auster の奥さんで (離婚はしてないでしょうね?)、その昔、デビュー作の "The Blindfold" を読んだら夫唱婦随、おしどり夫婦というやつで、Auster の "New York Trilogy" と同じ味わいだったのを憶えている。が内容は失念。同じく話はすっかり忘れたが、"What I Loved" も読んだことがある。これはよかった、面白かった! 昔のレビューを再録して思い出してみよう。(点数評価は今日つけました)。
- 作者: Siri Hustvedt
- 出版社/メーカー: Picador USA
- 発売日: 2004/03/01
- メディア: ペーパーバック
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そこで、この "The Summer without Men" にも大いに期待して取りかかったのだが…。
結果は、おとといのレビューに書いたとおりで期待はずれ。Auster のほうが格段にうまい作家だと思う。何よりテーマも技法もありふれていて、「新鮮味に欠ける」のがいちばんまずい。肉親の死や配偶者との別れをきっかけに主人公が内なる彷徨を始める作品といえば、ここ数年にかぎっても、Joanna Kavenna の "Inglorious" や、Joseph O'Neill の "Netherland" 、Michael Thomas の "Man Gone Down" など、すぐにいくつか思いうかんでくる。
…ここまで書いたらもう暗くなってきた。今日はクリスマス・イブ! これから犬の散歩に行き、そのあとシャンペンを飲むことにしているので、この続きはまた明日にでも。