ビンゴー・キッドの洋書日記

英米を中心に現代から古典まで、海外の作品を英語で読み、論評をくわえるブログです

Jenny Erpenbeck の “The End of Days”(2)

 あ痛っ、たっ! きょうの午後、この一週間で最大の事件が起こった。散歩中、つま先を路面にひっかけて頭から一回転! みごとにすっ転んでしまった。
 さいわい、両膝と左の肩先をすりむいただけで大事にはいたらなかったが、こんな路上での回転レシーブは生まれて初めて。ああ、まったく年は取りたくないもんだ。
 それが「最大の事件」というだけあって、あとは単調な一週間だった。趣味生活でもさしたる成果なし。「月はどっちに出ている」を見て、ケラケラ笑ったくらいかな。この映画が作られたころ(1992)は、あの国もまだましだったような気がする。
 そうそう、久しぶりに Ketil Bjornstad と David Darling の "The River" を聴いたらとてもよかったので、同じ系統のECMレーベルのCDを何枚かジャケ買いで入手。どれもクラい。
 最初の数曲を聴きくらべたかぎり、Gurdjieff と Tsabropoulos の "Chants, Hymns and Dances" がいちばん気に入った。思い屈した夜に聴くのにぴったりだ。いま流れている07の曲など、泣ける。
 クラシックも何枚か聴いたが、先週のコパチンスカヤチャイコンにまさる衝撃を受けたものはなかった。
 読書のほうも低調。なにしろ、どの本もコマギレに読んでいるので、どれもイマイチ印象が薄い。中でも表題作、"The End of Days" にはガッカリ。
 「第1部で死んだはずの赤ん坊が、第2部では存命し若い娘に成長。しかし、ほとんど面識のない男に殺される。ところが第3部では生き残っている」。最初はこのユニークな設定がとてもおもしろかったのだけれど、それにどんな意味があるのか、ぼくなりに見えてきたところで投げ出したくなった。
 その意味は前回のレビューに書いたとおり。明日からは、電車の中で眠くならない本を読むことにしよう。
(写真は、宇和島市神田川原(じんでんがわら)の抜け道にある井戸。昔はもちろん豪邸などなく、たしかまわりは古ぼけた民家ばかり。その一角にこの井戸があったような気がする)