2025年ブッカー賞ロングリスト発表 - ビンゴー・キッドの洋書日記

　ロンドン時間で昨日29日、今年のブッカー賞ロングリストが発表された。現地ファンによる下馬評はつぎのとおり（集計方法のちがいで、2～7位は移動あり）。

　　1. Endling by Maria Reva
　　2. The Land in Winter by Andrew Miller
　　3. Flashlight by Susan Choi
　　4. Universality by Natasha Brown
　　5. The Loneliness of Sonia and Sunny by Kiran Desai
　　6. Audition by Katie Kitamura
　　7. Seascraper by Benjamin Wood
　　8. The Rest of Our Lives by Ben Markovits
　　9. Love Forms by Claire Adam
　 10. One Boat by Jonathan Buckley
　 11. The South by Tash Aw
12. Misinterpretation by Ledia Xhoga
　13. Flesh by David Szalay

　このうち、同じく現地ファンの直前予想が当たったのは、Endling, The Loneliness of Sonia and Sunny, Audition, Flesh の４冊。いつだったか本ブログでも紹介した Endling が快調のようですな。
　ちなみに、ぼくが旧作を読んだことのある作家は６人いた。

　Pure（☆☆☆★）は2011年のコスタ賞受賞作で、Andrew Miller は2001年にも Oxygen （未読）でブッカー賞ショートリスト入り。Trust Exercise（☆☆★★★）は2019年の全米図書賞受賞作。Assembly（☆☆☆★★）は2021年ブッカー賞ロングリスト発表前の下馬評が高かった作品。The Inheritance of Loss（☆☆☆☆★）は2006年のブッカー賞受賞作。Five Star Billionaire（☆☆☆★★★）は2013年のブッカー賞一次候補作。All That Man Is （☆☆☆★★★）は2016年のブッカー賞最終候補作。
　こうした過去の実績を踏まえて下馬評の上位作品をながめると、Natasha Brown, Kiran Desai には注目していいかも。ってことで、もしいま財布のヒモをゆるめるなら、つぎの３冊でしょうか。