世間は3連休かもしれないが、宮仕えのぼくは土曜出勤。ブログを書いたあと、DVDでアントニオーニの『情事』を観た。
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残念ながら、内容は期待したほどではなかった。『太陽はひとりぼっち』のほうが面白い。が、モニカ・ヴィッティはかなりいい。べつに美人とは思わないけれど、あのけだるい感じは最高。
今日は朝からまじめに「自宅残業」をしていたが、午後になってやっと Ron Rash の "The World Made Straight" に取りかかった。昨年のアレックス賞受賞作のひとつだが、今のところ、なかなか快調。
Ron Rash の作品は去年の1月ごろ、"One Foot in Eden"(02)というのを読んだことがある。ダムの底に沈む前の村が舞台で、殺人事件も起きるなどミステリ・タッチでけっこう面白かった。http://d.hatena.ne.jp/sakihidemi/20071031/p1
そのあと Rash は、04年の長編第2作 "Saints at the River"(未読)で James Still Award などを受賞しているが、メジャーな賞を取ったのはこの "The World Made Straight" が初めてのようだ。
まだ少ししか読んでいないが、文体にいくぶん変化が認められる。Rash は詩集も出しているせいか、"One Foot in Eden" ではいろいろな比喩表現が目についたが、それがまわりの文脈から浮いているような印象を与えることもあった。ところが今回は、「地に足がついた」とでも言うか、人物の心理にしても情景にしても堅実な描写に徹している。話の成り行きが楽しみだ。
ところで今、これを書きながら、『ゴルトベルク変奏曲』のヴェルレ盤を聴いている。
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