ロシア文学
前々回だったか、mathematical infallible happiness(p.2)という本書の一節を引用したが、同様のくだりはほかにもある。the great strength of logic purifies everything (p.22) there is nothing happier than digits, living according to the well-co…
世間には「コロナ疲れ」という言葉があるそうだが、ぼくは「コロナ・ニュース疲れ」。当初こそ、自分は何ができるか、何をすべきか、何をしてはならないか、という観点からいろいろ知識を得ようとしたものだけど、そのうちフェイクニュース、偏向報道とりま…
"We" を読みながら、そして読んだあとも考えたのだが、全体主義には二種類あるかもしれない。ひとつはフランス革命あたりを起源とするもので、ある観念(理念、理想)に端を発し、その観念が社会や国家全体で実現されることを目指す全体主義である。 たとえ…
このところ新型コロナウイルスの感染が急速に拡大し、事態は悪化の一途をたどっている。そこで思い出したのが「十日の菊」という言葉。 いま『大辞林』をひくと、「時期遅れで役に立たないもののたとえ」とある。つまり、賞味期限切れ、である。転じて、ある…
諸般の事情で途中、何度か中断しながらも、おとといやっと Yevgeny Zamyatin の "We"(1920)を読了。ロシア語版原書の刊行年は Penguin 版の記述による。きのうレビューを書こうと思ったが書けなかった。きょうはどうだろう。 We 作者:Zamyatin, Yevgeny 発…
パンデミック。恐ろしい響きだ。いまやのんびり小説を読んでいられないような気もするが、とりあえず枕元には『舟を編む』。テレビ放映された映画を観たきり、原作のほうは長らく積ん読だった。バタンキューとなる夜もあるけれど、かなり面白い。 "The Mirro…
正月休みからボチボチ読んでいた Tolstoy の "Childhood, Boyhood, Youth" を昨日、やっと読了。15年ぶりの再読である。さっそくレビューを書いておこう。なお、星数による評価はまったく意味がないと思いつつ、今回もお遊びで採点してしまった。が本来、「…
Dostoevsky の英訳短編集 "The Eternal Husband and Other Stories" をやっと読みおえた。訳者はご存じ Richard Pevear & Larrisa Volokhonsky 夫妻である。さっそくレビューを書いておこう。(点数はあくまでも、お遊びです)。The Eternal Husband and Oth…
Richard Pevear と Larissa Volokhonsky 夫妻の英訳によるトルストイの短編集、"The Death of Ivan Ilyich & Other Stories" をようやく読みおえた。いつものように、さっそくレビューを書いておこう。なお、こういう古典を現代の作品と同じように評価するこ…
Dostoyevsky の "The Idiot" を読了。Richard Pevear と Larissa Volokhonsky の夫妻が英訳した Vintage 版で読んだのだが、いやもう、めっちゃくちゃオモロー! おかげで、またまた長いレビューになってしまった。最長記録の更新だ。おしゃべり編は後日にし…
遅いニュースだが、10月16日に『戦争と平和』の新しい英訳版が日本でも発売されることになった。これは大いに期待していい。訳者がかの Richard Pevear と Larissa Volokhonsky のコンビだからだ。 War and Peace作者:Tolstoy, LeoKnopfAmazon アメリカのア…