2022-08-01から1ヶ月間の記事一覧
何回か前にも書いたが、この半年、ほとんどなにを読んでもウクライナ侵攻問題が頭にちらついてくる。とりわけ最近の作品がそうで、たとえば、おとといレビューをアップした "Treacle Walker"(2021) の世界は「謎と矛盾、パラドックスに満ちたカオスそのも…
きのう Alan Garner の "Treacle Walker"(2021)を読了。Garner は周知のとおりイギリスのファンタジー・児童文学作家で、代表作は "The Weirdstone of Brisingamen"『ブリジンガメンの魔法の宝石』(1960)や、"The Owl Service"『ふくろう模様の皿』(196…
きのう、スイスの作家 Robert Walser(1878 – 1956)の "Jakob von Gunten"(1909, 英訳1969)をやっと読了。Walser のことは、いまから10年ほど前、優秀な英文学徒T君に教えてもらった。以下のレビューは、彼の墓前に捧げるものである。 Jakob von Gunten …
きょうから20日ぶりにジム通い。思ったより走れ、筋トレもいつものメニューをこなせた。 それはいいのだけど、この1週間は長旅の疲れのせいか、ふだん以上にぐうたら生活。身体だけでなく、頭のほうもそろそろ動かさないと。 そのぼんやりした頭で読んでい…
おとといの夕方、旅行から帰ってきた。伊勢志摩~広島~宇和島をめぐる6泊7日の〈シマつながり〉の旅で、終点だけ観光地ではないがぼくの郷里。広島で乗ったタクシーの運ちゃんが野球ファンで、元メジャーリーガーの岩村が宇和島東出身だということも知っ…
きのう "Season of Migration to the North" のレビューをアップしたあと、スイスの作家 Robert Walser(1878 – 1956)の "Jakob von Gunten"(1909, 英訳1969)を寝床のなかで読んでいたら、三軒先のドラ息子の家に本が届いたという知らせ。アマゾンUKに速…
ゆうべ、スーダンの作家 Tayeb Salih(1929 – 2009)の "Season of Migration to the North"(1966, 英訳1969)を読了。本書は2001年、アラブ諸国の文学関係者により、「20世紀にアラビア語で書かれた最も重要な小説」に選定されている。4回目のコロナワク…
きょうの午前中、4回目のコロナワクチン接種を受けた。2・3回目のときの副反応からして、今回も8度以上の熱が出そう。なんだかもう頭がボンヤリする。ひどくならないうちに手っとりばやく記事を書いておこう。 表題作は以前から、タイトルどおり、「ある…
今年のピューリツァー賞受賞作、Joshua Cohen の "The Netanyahus"(2021)を読了。さっそくレビューを書いておこう。 The Netanyahus: An Account of a Minor and Ultimately Even Negligible Episode in the History of a Very Famous Family 作者:Cohen, …