2020-12-01から1ヶ月間の記事一覧
と題したものの、今年も読書量はお寒いかぎり。とてもベスト3など選べたものではない。このぶんでは、寝床のなかで追いかけている日本文学と同様、10冊未満のなかからマイベスト選出という笑い話のような年も、そう遠くはなさそうだ。 それどころか、今年刊…
きのう今年の全米図書賞受賞作、Charles Yu の "Interior Chinatown"(2020)を読了。さっそくレビューを書いておこう。 Interior Chinatown: WINNER OF THE NATIONAL BOOK AWARDS 2020 作者:Yu, Charles 発売日: 2020/11/05 メディア: ペーパーバック [☆☆☆★…
このところ家の掃除で大忙し。かなり疲れるが、それでもあちこち動きまわれるのは、たぶんコロナにかかっていない証しだろうと思うとひと安心。2番目の孫ユマちゃんの初宮参りで鶴岡八幡宮に出かけたのが、ちょうど2週間前だからだ。 掃除がひと区切りつい…
きのう、寝床のなかで『蜜蜂と遠雷』を読んでいたら、「夜は、まだ若い」という一文が出てきた。未読だがミステリも書いている恩田陸のこと、出典は明らかに、"Phantom Lady" の有名な書き出し、The night was young, and so was he. であろう。 そこでひら…
今年の国際ブッカー賞受賞作、Marieke Lucas Rijneveld の "The Discomfort of Evening"(2018)を読了。Rijneveld はオランダの若手女流作家で、原語はオランダ語。さっそくレビューを書いておこう。 The Discomfort of Evening: WINNER OF THE BOOKER INTE…
師走もなかばすぎ。なにかと雑用に追われ、読書のほうはいつにもまして、まったりペース。途切れ途切れに "The Discomfort of Evening"(2018)を読んでいる。ご存じ今年のブッカー国際賞受賞作である。 序盤はまずまずだったけど、その後どうも盛り上がらな…
きのう鶴岡八幡宮へ、2番目の孫ユマちゃんの初宮参り。10年ほど前に倒れた有名な大銀杏の隣りに植えられた若木の葉がみごとに色づいていた。 このところ寝床のなかで読んでいる『キラキラ共和国』にもあるとおり、「週末の鎌倉では身動きが取れない」のがふ…
2018年のギラー賞最終候補作、Eric Dupont の "Songs for the Cold of Heart"(2012)を読了。カナダのファン投票では第1位に選ばれた作品である。さっそくレビューを書いておこう。 Songs for the Cold of Heart 作者:Dupont, Eric 発売日: 2018/07/01 メ…
クラシック・ファンならご存じのとおり、きょうはモーツァルトの命日。ぼくも先ほどまで、手持ちのレクイエムを流しながら、2018年の Shadow Giller 賞受賞作、Eric Dupont の "Songs for the Cold of Heart"(2012)を読んでいた。 Shadow Giller 賞とは、…
フランク・オコナー国際短編賞(Frank O'Connor International Short Story Award)と聞いてピンとくる文学ファンは、もはやそう多くないかもしれない。アイルランドの作家で短編の名手だった Frank O'Connor の栄誉をたたえて2005年に創設。毎年もっともす…