2015-09-01から1ヶ月間の記事一覧
巻頭の "A Child's Heart" だが、ストーリーそのものは、まあ、どうってことはない。要するに、「子供が親にウソをついてバレる話」である。 その中心にすえられているのが「無垢と経験」という、これまた青春小説としてはありきたりのテーマなのだ。それゆ…
巻頭の短編 "A Child's Heart" は初読。邦訳があるのかどうかは知らないが、タイトルどおりの青春小説で、その意味ではヘッセ十八番の題材と言えるかもしれない。ただし、これは今やうっすらとしか憶えていない『車輪の下』や『デーミアン』がおそらく彼の代…
長らく本ブログを休止していたが、このシルバー・ウィークを利用してボチボチ再開することにした。 まず採りあげようと思ったのは、Hermann Hesse の英訳中短編集 "Klingsor's Last Summer"。ヘッセといえば、誰でも思い浮かべるのは『車輪の下』とか『デー…