2009-11-01から1ヶ月間の記事一覧
年末が近づき職場は「農繁期」たけなわ。ただでさえ落ち着いて本が読めないうえに、またもや風邪でダウン。毎度のグチながら、まったく年は取りたくないもんだ。 それでも少しは英語の勘を取り戻さねばと、今年のノーベル文学賞受賞作家、Herta Muller(Mull…
昨日の日記を読むとずいぶん辛口だし、われながら、どこの何様だと言いたくなるようなエラソーなことを書いてしまった。同じゴースト・ストーリーでも、たまたま先月読んだ Karen White の "The House on Tradd" にはかなり甘かったが、ではあちらが「解くに…
サラ・ウォーターズの前作 "The Night Watch" は夢中で読みふけったぼくだが、それでも満点の評価だったわけではなく、「心の底まで揺さぶられなかったのが残念」という理由で星は4つ。同じ不満を今回はいっそう強く覚える結果になってしまった。 この "The…
今年のブッカー賞最終候補作のひとつ、Sarah Waters の "The Little Stranger" を何とか読みおえた。さっそく、いつものようにレビューを書いておこう。The Little Stranger作者:Waters, SarahRiverhead BooksAmazonThe Little Stranger作者:Waters, SarahVi…
Sarah Waters の "The Little Stranger" に取りかかった。これで今年のブッカー賞最終候補作を読むのは、受賞作の "Wolf Hall" もふくめて5冊目。発表直前の予想では J.M. Coetzee の "Summertime" と並んで3番人気だった作品である。 サラ・ウォーターズ…
ちょっと遅いニュースだが、今年の全米図書賞(National Book Awards)の小説部門が Colum McCann の "Let the Great World Spin" に決まった。じつは最終候補作のラインナップをながめたとき、唯一この作家だけ旧作("Fishing the Sloe-Black River")をも…
ぼくは風邪で、パソコンは何だか知らない原因で絶不調。思い切ってパソコンを買い換えたものの、ぼくの頭と身体はリセットできない。…グチはさておき、予定よりずいぶん遅れてしまったが、今年のブッカー賞最終候補作のひとつ、Adam Foulds の "The Quickeni…
先週末から今年のブッカー賞最終候補作のひとつ、Adam Foulds の "The Quickening Maze" に取り組んでいるのだが、どうもノリが悪い。今のところ、受賞発表直前のオッズがいちばん高かったのも当然かな、という気がする。 舞台は19世紀のロンドン郊外にある…
Paul Auster の作品を読んだのは本当に久しぶりで、"The New York Trilogy" を3冊と数えるとこれは6冊目だから、あまり熱心な読者とは言えない。べつに興味がないわけではないが、ぼくは悪しき性分で、おととい発表された今年のギラー賞(Scotiabank Gille…
John Irving に続いてアメリカ文学一方の雄、Paul Auster も新作を出していたことを知り急遽入手、何とか読みおえた。さっそくまず、いつものようにレビューを書いておこう。Invisible作者: Paul Auster出版社/メーカー: Henry Holt & Co発売日: 2009/10/27…
今年のブッカー賞の最終候補作を読むのは、受賞した Hilary Mantel の "Wolf Hall" もふくめてこれで3冊目。発表直前のオッズでは2番人気だった作品だが、この予想はけっこう正しかったような気がする。"Wolf Hall" の受賞は順当で、その次に本書が面白く…
今年のブッカー賞最終候補作のひとつ、Simon Mawer の "The Glass Room" をやっと読みおえた。先週金曜日の雑感の補足訂正がてら、さっそくレビューを書いておこう。Glass Room作者: Simon Mawer出版社/メーカー: Little Brown and Company発売日: 2009/02/0…
今年のブッカー賞最終候補作のひとつ、Simon Mawer の "The Glass Room" に取りかかった。ロングリストの段階では泡沫候補だったのに、発表直前のオッズでは、受賞した Hilary Mantel の "Wolf Hall" に次いで2番人気に躍り出た作品である。まだ半分足らず…
読了したあとも結局、読みだした当初からの「まずまず面白い」という感想は変わらなかった。金髪女のパラシュート降下場面など、光るシーンはいくつかある。だから決して悪くはないのだが、雑感やレビューで述べたような理由で、アーヴィング会心の出来とは…
John Irving の新作、"Last Night in Twisted River" を読みおえた。いつものように雑感のまとめになりそうだが、さっそくレビューを書いておこう。Last Night in Twisted River作者: John Irving出版社/メーカー: Bloomsbury Publishing PLC発売日: 2009/10…
いつもの「遅読症」のため、まだ第4部の途中までしか読んでいないが、全体の印象は前回と同じで「まずまず面白い」。言い換えれば、「期待したほどではない」。 ただし、第3部にはケッサクなシークェンスがある。全裸のブロンド女が軽飛行機からパラシュー…