ブッカー賞
きょうはジムで2+4+4キロ走。けっこう快調だった。 行き帰りのバスで読んでいた "The Bee Sting" も相変わらず快調。やっと中盤に差しかかったところだけど、今年のブッカー賞候補作でイチオシという感想も変わらない。それどころか、☆☆☆★★★でもよかん…
きょうもジムで2+8キロ走。やっぱりバテた。でも今月はもう十何年ぶりになるのかスキーに行く予定なので、少しは足腰を鍛えておかないと。ウソかほんとか、ぼくのような高齢者でも、鍛錬しだいで筋力はアップするんだそうだ。 だけど知力のほうは明らかに…
あれっ、とんだ勘ちがい! てっきり、ブッカー賞の発表は12月初旬だと思っていたら、なんと三日前にもう発表があったとは…… ああ、現地ファンの下馬評どおり、Paul Lynch の "Prophet Song"(2023)が受賞かぁ。先ほどチェックしているうちに気がつきました…
やっと体調がもどり、きょうはジムで2+8キロ走。さすがにバテた。 おかげで帰りのバスではコックリさんだったが、行きに読んでいたのは Paul Murray の "The Bee Sting"(2023)。例によってカタツムリくんのペースながら、内容そのものは依然快調だ。 Pa…
この十日ばかり、またしても絶不調だった。急激な冷え込みと極端な寒暖差に身体が対応せず、てきめん風邪をひいてしまった。 コロナでもインフルでもなく、ただ喉が痛く、黄色い鼻水が出て、7度にも満たぬ発熱。そんな気分のすぐれない日がずっとつづいた。…
きのう、今年のブッカー賞最終候補作、Paul Harding(1967 - )の "This Other Eden"(2023)を読了。Paul Harding は周知のとおり2010年に "Tinkers"(2009 ☆☆☆★★★)でピューリツァー賞を受賞。 同賞の受賞作家がブッカー賞のショートリストにのこるのは、E…
外は冷たい雨。拙宅の前の公園を見わたすと、きのうの夕方、きれいに掃除したばかりのベンチまわりに桜の落葉がみごとに散乱している。 桜といえばもちろん春の季語で、小野小町をはじめ多くの歌人・俳人たちに詠まれてきた。大昔の拙句だが、 はらはらとめ…
10月27日からはじまった読書週間が昨日でおわった。新聞によると、「あるアンケートでは、1ヵ月間に全く本を読まないという回答が半数近くを占めた。原因の一つは『読みたい本が分からない』こと」。 ぼくも他人ごとではなく、この春ごろから読書量が激減。…
またしても途切れ途切れの読書だった。昨日、Sarah Bernstein の "Study for Obedience"(2023)をやっと読了。Sarah Bernstein(1987 - )はカナダ出身の作家で、現在はスコットランド在住。デビュー作は "The Coming Bad Days”(2021 未読)。本書は彼女の…
きのう、今年のブッカー賞最終候補作、Paul Lynch の "Prophet Song"(2023)を読了。前回途中経過を報告した翌日、一気に終盤まで進んだのはいいけれど、そのあと急に飽きてしまい、それから一日数ページのペースだった。 しかしいま、現地ファン投票による…
先週末、横浜野毛の〈DOLPHY〉でもよおされたジャズコンサートを聴きにいった。 同店を訪れるのは今年7月につづいて二度め。こんどもドラ娘が帰省ついでに発案したものだ。当夜の出演者はみんな初耳だったけど、前頭葉で炸裂する音の饗宴に完全にノックアウ…
数日前、今年のブッカー賞一次候補作、Siân Hughes の "Pearl"(2023)を読みおえたのだけど、今回も諸般の事情でレビューをでっち上げるのが遅れてしまった。Siân Hughes はウェールズ出身の作家で、2009年に "The Missing" という詩集を発表しているが、小…
のどの痛みがだいぶ和らいできた。おかげで読書のペースも上がり、きのう、今年のピューリツァー賞受賞作、Herman Diaz(1973 - )の "Trust"(2022)をやっと読了。 Diaz は "In the Distance"(2017)でデビュー(未読)。それが2018年のピューリツァー賞…
先週末、甥の結婚式に出席のため松山に行ってきた。帰りの日に市内見物。といっても、訪れたのは子規堂、坂の上の雲ミュージアム、萬翠荘の三ヵ所だけで、いずれも再訪ないし再々訪だったが、駆け足で明治・大正・昭和初期のことを勉強するにはいいコースで…
前回からずいぶん時間がたってしまった。そろそろこの項も片づけてしまわないと、ぼくのことだ、そのうち本の中身をほとんど忘れてしまうかもしれない。 本書もそうだったが、このところ、大作ほど結末が見えてきたところでひと休み。それがそのまま大休止と…
今回はほんとうは Muriel Spark の "The Driver's Seat"(1970 ☆☆☆★★)の落ち穂ひろいをする順番なのだけど、前回の "Troubles"(1970)の流れで、どうしても表題作(1973)から先に片づけないといけない。それぞれ Farrell の Empire Trilogy に属し、どち…
去年の全米批評家協会賞受賞作、Honorée Fanonne Jeffers(1967 - )の "The Love Songs of W.E.B. Du Bois"(2021)を読んでいる。とてもおもしろい! 取りかかったきっかけは、前回の "Tomb of Sand"(☆☆☆★★★)との超大作つながり。去年のいまごろだったか…
Geetanjali Shree の "Tomb of Sand"(2018)をまだ読んでいる。諸般の事情で、1日50ページ進むのが精いっぱい。 といっても、べつにたいした事情ではない。まず、三軒先に住んでいる初孫のショウちゃんが、毎日のように「ジージーいる?」と遊びにやってく…
とにかくイギリスの文学ファンはブッカー賞が大好きだ。一次候補作の発表前から入選予想で盛りあがり、過去の受賞作ランキングを披露しあうなんて、わが芥川賞・直木賞では、いやピューリツァー賞だって考えられない事態だろう。 それかあらぬか、ブッカー賞…
去年の国際ブッカー賞受賞作、Geetanjali Shree の "Tomb of Sand"(2018)を読んでいる。Shree はインドの作家で、ヒンディー語から英訳され同賞を獲得した小説は史上初とのことだが、なにしろ、ちょっとした辞書なみのぶ厚さで、何ページあるのかもコワく…
最終章の前でほぼ1週間、諸般の事情でひと休みしていた J.G. Farrell の "The Siege of Krishnapur"(1973)をきのうやっと読了。Empire Trilogy の第二作で、73年のブッカー賞受賞作である。また2008年には、ブッカー賞創設40周年記念の特別賞、the Best o…
Muriel Spark(1918 - 2006)の "The Driver's Seat"(1970)を読了。使用したテクスト、Penguin Books(初版)の表紙にエリザベス・テイラーの顔写真があり、調べてみると、本書は1974年、イタリアのジュゼッペ・パトリーニ・グリッフィ監督によって映画化…
きのう、Lost Man Booker Prize(2010)の受賞作、J.G. Farrell(1935 - 1979)の "Troubles"(1970)を読了。同賞は、ブッカー賞の対象年度の変更により受賞作のなかった70年刊行の作品を対象としたものである。さっそくレビューを書いておこう。 [☆☆☆☆★] …
前回の記事をアップしたあと最寄り駅近くのジムに出かけたら、玄関先に大きな門松が飾ってあった。とうに古稀をすぎたぼくには、門松や冥途の旅の一里塚というわけだが、きょうは大みそか。大みそか冥途の旅の道連れ本となるかどうかはさておき、毎年恒例の…
案の定、5回目のコロナワクチン接種の副反応がひどかった。当日の夕刻から、さむけと疼痛がはじまり、夜中の2時には8度6分の発熱。平熱に戻ったのは接種後3日目のきのうだった。いまもまだ、ちょっとボンヤリしている。なにも読む気がしないので、リハ…
ほぼ1ヵ月ぶりに Isabel Allende の "The House of the Spirits"(1982)を読んでいる。メモを見て粗筋や人物関係を思い出すのに手間どったけど、やっとまた作品の世界になじんできたところ。 しかし明日は、5回目のコロナワクチン接種を受ける予定。こん…
この作家、初耳かと思ったら、過去記事を検索したところ、2013年のブッカー賞最終候補作 "We Need New Names"(2013 ☆☆☆★★)の作者だった。 拙文を読んで、なんとなく思い出した。いい作品だった。これは Bulawayo(1981– )のデビュー作で、彼女はジンバブ…
表題作と "Treacle Walker" の比較をつづけよう。前回(4)では、そこにカオスがあるだけという小説よりも、カオスをなんとか収拾しようとする動きのあるほうを高く評価すべきだと述べた。 収拾だけでなく、カオスからの脱出の試みもあればさらにいい。煩悶…
いつかも紹介した話だが、今年のブッカー賞のロングリストが発表される前、現地ファンのあいだでは、ディストピアを扱った候補作がどれくらい選ばれるだろうか、ということも話題のひとつになっていた。おそらく、ロシアによるウクライナ侵攻が背景にあった…
この一週間、活字からほとんど離れていた。寝しなに『かがみの孤城』を読んでいたくらい。(一ヵ月以上もかかって、やっと文庫本上巻の半分まで到達。これから面白くなるのかもしれないけれど、相変わらず、つまらない)。 ひと息いれたわけは、ブッカー賞の…