ビンゴー・キッドの洋書日記

英米を中心に現代から古典まで、海外の作品を英語で読み、論評をくわえるブログです

2023-06-01から1ヶ月間の記事一覧

Ling Ma の “Bliss Montage”(3)

短編集を読んだのはずいぶんひさしぶり。いまチェックすると、二年前の国際ブッカー賞最終候補作、"When We Cease to Understand the World"(2019 ☆☆☆★★★)以来だった。 同書ではハイゼンベルクの不確定性原理などが紹介され、コロナの時代という「不確実な…

Ling Ma の “Bliss Montage”(2)

きょうは Cleaning Day。掃除はぼくの係。体調不良のあいだサボっていたので、何日ぶりだろうか。週末にドラ娘が帰ってくる。目につくところだけでもキレイにしておかないと、と思って重い腰を上げた。 さて表題作。ご存じ今年の全米批評家協会賞受賞作だが…

Honorée Fanonne Jeffers の “The Love Songs of W.E.B. Du Bois”(5)

夕がた散歩に出かけたら、途中の〈あじさいの丘〉でもよおされていたあじさい祭りはきのうでおしまい。たしかに花の色もちょっと褪せ気味だった。下の写真を撮った今月初めはみずみずしかった。「五月ばかりなどに、山里に歩く、いとをかし」と清少納言が書…

Honorée Fanonne Jeffers の “The Love Songs of W.E.B. Du Bois”(4)

きのう鶴岡八幡宮へ、三番めの孫アカリちゃんの初宮参り。途中予報どおり、にわか雨に遭ったけれど、さいわい、お参りが済んだころにはまたすっかり晴れ上がり、ことなきを得た。 鎌倉は平日にもかかわらず人出が多く、とりわけ修学旅行生と外人が目についた…

Ruth Ozeki の “The Book of Form & Emptiness”(1)

2022年の女性小説賞受賞作、Ruth Ozeki の "The Book of Form & Emptiness"(2021)を読了。彼女がメジャーな賞レースで脚光を浴びたのは、2013年のブッカー賞最終候補作、"A Tale for the Time Being"(2013 ☆☆☆★★★)以来だろうか。さっそくレビューを書い…

Honorée Fanonne Jeffers の “The Love Songs of W.E.B. Du Bois”(3)

ミニ闘病中、もっぱら寝転んで読んでいたのが Ruth Ozeki の "The Book of Form & Emptiness"(2021)。ご存じ去年の女性小説賞受賞作だ。 これも表題作と同じく、「長い、長すぎる」。名は体をあらわす、というが、かたちはリッパでも中身がない。 とはさす…

Honorée Fanonne Jeffers の “The Love Songs of W.E.B. Du Bois”(2)

やっと平熱にもどった。先週なかほど6回目のコロナワクチン接種を受けたあと、こんども副反応がひどくダウン。高熱がひいてからも頭がぼんやり。一般的にいう微熱ではないが、個人的には平熱でもない熱がずっとつづいていた。 その微妙な熱が接種のせいなの…