2012-11-01から1ヶ月間の記事一覧
相変わらず超多忙、もっか休日返上で仕事に励んでいる。そこできょうは、いささか旧聞に属するが、先日発表された今年のコスタ賞のショートリストでお茶を濁しておこう。 最優秀長編賞と最優秀新人賞の候補作家8人のうち、例によって不勉強で、知っているの…
ずいぶんブログをサボってしまった。風邪でダウンしたところへ今年最後の繁忙期の第一波。毎日もうヘトヘトで、電車やバスの中でもついウトウト。 おかげで、本を読むのもすっかりカタツムリくんだったが、きょうはなんとか、A. B. Yehoshua の "A Woman in …
きのう本書の「気になる点」について書こうと思ったのに、疲労困憊。頭がまわらず、「きょうの仕事はつらかった……あとは」というやつで、早々と晩酌をやってしまった。 さて、おとといも書いたように、なにしろ政治音痴なので、本書の諷刺がイラク戦争とアメ…
既報のとおり、残念ながら全米図書賞を逃してしまった本書だが、未読の方は2つの点に気をつけるといいでしょう。まず、帰国子女でもないかぎり、ぼくのようなふつうのサラリーマン洋書ファンだと、たぶん1週間くらいかかると思う。それも電車やバスの中だ…
先週、林家たい平の落語を聞きに行ったら、いま公開中の映画では『のぼうの城』がいちばんおもしろい、と話していたので、きょう、かみさんと一緒に観に行った。現代風の軽いセリフが気になったが、一種の戯作的効果をねらってのことだろう。けっこう楽しめ…
これを書いている時点ではまだ、今年の全米図書賞は発表されていないようだが、私見によれば「大本命」かも、と思われる Ben Fountain の "Billy Lynn's Long Halftime Walk" をやっと読みおえた。さっそくレビューを書いておこう。(追記:本書は2016年、ア…
ストレス→痛飲→布団のはねとばし→風邪というワンパターンで、このところ体調がどうもすっきりしない。おかげで本書もミミズの這うようなスピードでしか進んでいないが、きょうは仕事帰りに〈ドトール〉に寄り、なんとか中盤に差しかかってきた。 そこで思っ…
きょうは土曜日ながら出勤、かつ残業。もうへとへとだが、電車とバスの中で今年の全米図書賞候補作、Ben Fountain の "Billy Lynn's Long Halftime Walk" を少しだけ読んでみた。あれあれ、Kevin Powers の "The Yellow Birds" につづいて、またしてもイラク…
本書はもしかしたら、イラク戦争を初めて本格的に扱った小説のひとつかもしれない。ぼくのレビューを検索すると、John Irving の "Last Night in Twisted River" にもあの戦争が出てきたことになっているが、あまり憶えていない。たしかテレビを通じた間接的…
今年の全米図書賞候補作、Kevin Powers の "The Yellow Birds" を読了。さっそくレビューを書いておこう。(追記:本書は2017年、アレクサンドル・ムーア監督によって映画化されました)。The Yellow Birds: A Novel作者:Powers, KevinLittle, Brown and Com…
Louise Erdrich の "The Round House" に引きつづき、今年の全米図書賞候補作、Kevin Powers の "The Yellow Birds" に取りかかった。米アマゾンで9月のベスト10にも選ばれた作品である。まだハードカバーしか出ていないが、シノプシスをちらっと読み、ひょ…
今年の全米図書賞候補作を読むのはこれで2冊目だが、Junot Diaz の "This Is How You Lose Her" と同じく、いやそれ以上に本書も〈アメリカ的シーン〉に充ち満ちている。ネイティブ・アメリカンの居留地で事件が起こり、事件の背景に、白人による迫害と差別…
今年の全米図書賞候補作、Louise Erdrich の "The Round House" を読了。さっそくレビューを書いておこう。The Round House: A Novel作者:Erdrich, LouiseHarperAmazon[☆☆☆★★★] コアにあるのは少年の通過儀礼だが、20世紀後半、ネイティヴ・アメリカンがまだ…
今年の全米図書賞候補作、Louise Erdrich の "The Round House" を読んでいる。まだハードカバーしか出ていないので、ふだんペイパーバック・リーダーのぼくは少しためらったが、数年前に "The Painted Drum" でノックアウトされたことを思い出し、新作の出…
本書を読みおえたのは3日前の夜ふけだが、そのあと布団の中で、「文字どおり腰が抜けたようになった」。これは比喩ではない。その余韻は今でも少しのこっている。さほどに「衝撃的な結末」だった。 このブログにレビューらしきものを書いたのは、これでちょ…
今日は Evelio Resero の "The Armies" について補足しようと思ったが、夜になっても仕事をしていたので時間がなくなった。おととい発表されたギラー賞のニュースでお茶を濁しておこう。まず受賞作は Will Ferguson の "419" だが、これは今のところ、ハード…