2009-04-01から1ヶ月間の記事一覧
雑感(2)でもふれたように、過去5年間のピューリッツァー賞受賞作の中では、05年の "Gilead" (Marilynne Robinson) 以来、久しぶりに本当にいい作品が選ばれたなという気がする。一般には去年の "The Brief Wondrous Life of Oscar Wao" (Junot Diaz) の…
ピューリッツァー賞の新しい受賞作、Elizabeth Strout の "Olive Kitteridge" を昨日読み終えたので、1日遅れだが、いつものように今までの雑感をレビューにまとめておこう。Olive Kitteridge: Fiction作者:Strout, ElizabethRandom House Trade Paperbacks…
来月発売予定のはずだった Marilynne Robinson の "Home" のペイパーバック版がなぜか本日届いた。が、ほかにも読みたい本があるので、実際に取りかかるのはやはり来月になりそうだ "Olive Kitteridge" のほうはやっと読了。本来ならまとめのレビューを書く…
今日もぐったり疲れた。電車とバスの中で少しでも読もうと思ったが、目がしょぼついて全然進まず、家に帰って何とか2話だけ読みおえた。 第8話 "Tulips" と第9話 "Basket of Trips" で Olive が連続して主役だったので、ようやく長編らしくなるのかと思っ…
世間は早くも連休モードのようだが、ぼくは土曜出勤だし、今日は「自宅残業」。この2日間で読んだのがたった4話だけとは情けない。早く宮仕えの身を返上したいところだ。 第6話の "A Different Road" でいきなりアクション・シーンが始まったのには驚いた…
今日も昼間の激務で眠かったが、何とか2話だけさらに読み進んだ。まだ途中なので断定はできないが、ピューリッツァー賞の受賞作としては、これは05年の "Gilead" (Marilynne Robinson http://d.hatena.ne.jp/sakihidemi/20080224/p1) 以来、久しぶりに人情…
今週は疲れがひどく、バスの終点で運転手に声をかけられて目を覚ますこと2回。昨日も家に帰ってから本当は "Unaccustomed Earth" の続きを読みたかったのだが、あまりに眠くて早々に就寝。短編集ならいつでもまた読めると思い、一昨日から気になっていたピ…
帰宅後、Elizabeth Strout の "Olive Kitteridge" がピューリッツァー賞を受賞という意外なニュースを知った。http://www.pulitzer.org/node/7887「意外な」というのは、同書が全米書評家(批評家)協会賞の候補作に選ばれたときにも書いたように http://d.h…
どういうわけかアマゾンで発売が遅れていた Jhumpa Lahiri の "Unaccustomed Earth" のペイパーバック版がやっと手元に届いた。すでに翻訳も出ていて、日本でも好評のようだ。そんな作品は正直言ってあまり食指が動かないのだが(それゆえ未読の名作が山積)…
これを読んでいるあいだに西部劇が観たくなり、先週の土曜日、たまたま近所のスーパーの500円均一セールで買ったDVDで『シェーン』を20年ぶりくらいに観た。画質は期待していなかったが意外にもかなりよかった。正規盤ではないはずだが(下の盤とも違う)、…
やっと読みおえた。例によって今までの雑感をまとめておこう。So Brave, Young, and Handsome: A Novel作者: Leif Enger出版社/メーカー: Grove Press発売日: 2009/04/08メディア: ペーパーバックこの商品を含むブログ (1件) を見る[☆☆☆★] 20世紀初め、まだ…
ようやく半分を過ぎたところだが、これは予想に反してちとむずかしい。まず語彙レヴェルがわりと高く、最近読んだ本の中では一、二を争うほど。今日も仕事の合間に読んでいるときはボーっとして頭に入らず、帰宅後、気合いを入れ直して何とかノルマを達成し…
米アマゾンで Best Paperbacks of April のひとつに選ばれているので取りかかった。Leif Enger といえば "Peace Like a River" が有名だが、恥ずかしながらずっと積ん読。昨日ちょっとふれた『オリバー・ツイスト』もそうだし、古典から現代の作品にいたるま…
雑感(1)にも書いたとおり、今年のアレックス賞の受賞作を読んだのはこれで3冊目。独断と偏見でランキングをつけると、"Mudbound"(Hillary Jordan)、"City of Thieves"(David Benioff)、そして本書の順に面白い。一般には "City of Thieves" の評判が…
やっと読み終えた。例によって今までの雑感をレビューにまとめておこう。The Good Thief作者: Hannah Tinti出版社/メーカー: Tinder Press発売日: 2009/03/19メディア: ペーパーバックこの商品を含むブログ (1件) を見る[☆☆☆★★] 09年アレックス賞受賞作のひ…
いやあ、これは先がちっとも読めない。この点、先週読んだ Lisa Genova の "Still Alice" とはまったく対照的だが、ぼくはどちらかと言えば筋書きが分からないほうが好きだ。 展開の予測がむずかしい原因の大半は、(自分のボケを棚に上げると)本書が「巻き…
300ページ強でちと長いが、英語が簡単そうなので Hannah Tinti の "The Good Thief" に取りかかった。これで今年のアレックス賞受賞作を読むのは、Hillary Jordan の"Mudbound" http://d.hatena.ne.jp/sakihidemi/20090310/p1、David Benioff の "City of Th…
今しがたニューヨーク・タイムズのベストセラー・リストを見たら、週末は第16位(Trade Paperback 部門)。だいぶ下がってきたが健在だ。それにしても、米アマゾンで159人の customers の評価が平均星5つとは恐れ入った。展開と結末が読めるという点で、ぼ…
午後に大腸内視鏡検査を受けるので今日は仕事を休み、朝から下剤と格闘しながら本書を読みおえた。今まで2回の雑感のまとめに過ぎないが、さっそくレビューを書いておこう。Still Alice作者:Genova, Lisa発売日: 2009/01/06メディア: ペーパーバック[☆☆☆★★]…
あと少しのところまで漕ぎつけたが、明日はなんと大腸内視鏡検査。レビューは書けないかもしれないな。 今のところ大筋は読み巧者ならずとも簡単に察しのつく展開で、この調子だと結末もタイトルからして予想どおりということになりそうだ。重箱の隅をつつく…
新年度が始まり何かと多忙、今日もぐったり疲れてしまった。こんなときは分厚い本や難解な作品は敬遠するにかぎるので、300ページ足らずで英語が簡単そうな Lisa Genova の "Still Alice" に取りかかった。現時点でニューヨーク・タイムズのTrade Paperback …
読み終わってから本書を振り返ってみると、チェロ演奏の意味にもっと早く気づくべきだった。敵の狙撃兵が瞳を閉じて聴きいるくだりを読んだとき、何だかいい味わいだなとは思ったのだが、前にも書いたように『ゴルゴ13』や『ジャッカルの日』ばりの緊張感に…
多忙な毎日だが、仕事の合間を縫って何とか読みおえた。さっそく今まで2回の雑感をレビューにまとめておこう。The Cellist of Sarajevo作者:Galloway, StevenAtlantic BooksAmazon[☆☆☆★★★] 戦争で街が破壊され、人びとの心もすさむなか、どうすれば人間とし…
今日も「自宅残業」で忙しかったが、それでもこの "The Cellist of Sarajevo" が面白くなり、けっこう読み進むことができた。文体は力強くて歯切れよく、内容と相まって緊張感あふれるもので好感が持てる。 題名になっているチェリストだが、彼は毎日同じ時…
このところ「自宅残業」に追われ、思うように読書を楽しめない。さすがに分厚い本は敬遠し、Steven Galloway の "The Cellist of Sarajevo" をボチボチ読みはじめた。アマゾンUKでは今年の初めからずっとベストセラーで、今もチェックするとフィクション部門…
昨日書いたレビューを読み返すと、とりわけ後半にハマってしまったときの興奮が伝わってこない。何だか他人事みたいだし、これでは原作のよさが分からない恐れがある。ただ、ぼくはどんなに感激した本でも、レビューらしきものを書くとなると、どこになぜ感…
昨日に引き続き「自宅残業」で忙しかったが、何とか時間を見つけて読みおえた。例によって今までの雑感のまとめに過ぎないが、さっそくレビューを書いておこう。Firefly Lane作者: Kristin Hannah出版社/メーカー: St. Martin's Griffin発売日: 2009/01/06メ…
月が変わり、今日から本格的に「自宅残業」を開始。時間があれば本書のレビューを書きたかったのだが、まだあと40ページ残っている。最後まで読むかブログを書くか迷い、お楽しみは明日まで取っておくことにした。 今日読んだ範囲のエピソードを拾うと、まず…