ビンゴー・キッドの洋書日記

英米を中心に現代から古典まで、海外の作品を英語で読み、論評をくわえるブログです

アフリカ文学

エジプト関連は中近東文学で扱っています

Chinua Achebe の “Things Fall Apart”(1)

Chinua Achebe の "Things Fall Apart"(1958)を読了。恥ずかしながら、いままで未読だった。陳腐なレビューしか書けそうにないが、さて。 Things Fall Apart 作者:Achebe, Chinua Penguin Classics Amazon [☆☆☆☆★] 文化とは、そして宗教とは、ある民族や国…

Damon Galgut の “The Promise”(1)

きのう、今年のブッカー賞一次候補作、Damon Galgut の "The Promise"(2021)を読了。さっそくレビューを書いておこう。 The Promise 作者:Galgut, Damon Chatto & Windus Amazon [☆☆☆★★★] 国家間の条約はやぶるためにある、と俗にいわれるが、個人同士の場…

Yaa Gyasi の “Transcendent Kingdom”(1)

ゆうべ、Yaa Gyasi の "Transcendent Kingdom"(2020)を読了。周知のとおり今年の女性小説賞最終候補作で、現地ファンの下馬評では2番人気だが、集計方法によっては1番人気にもなっている。また、気の早い同ファンのあいだでは、今年のブッカー賞ロングリ…

Tsitsi Dangarembga の “This Mournable Body”(1)

予定より大幅に遅れてしまったが、なんとか Tsitsi Dangarembga の "This Mournable Body"(2018)を読みおえた。今年のブッカー賞最終候補作である。さっそくレビューを書いておこう。 This Mournable Body: SHORTLISTED FOR THE BOOKER PRIZE 2020 作者:Da…

Maaza Mengiste の “The Shadow King”(1)

ゆうべ、今年のブッカー賞最終候補作、Maaza Mengiste の "The Shadow King"(2019)を読了。さっそくレビューを書いておこう。(後記:本書は2019年のロサンゼルス・タイムズ文学賞の最終候補作でもありました)。 The Shadow King: SHORTLISTED FOR THE BO…

Nadine Gordimer の “The Conservationist”(1)

1974年のブッカー賞受賞作、Nadine Gordimer の "The Conservationist" を読了。Gordimer は南アフリカの作家で、1991年にノーベル文学賞を受賞。本書はたぶん彼女の代表作のひとつだと思うが、まだ邦訳は刊行されていないようだ。さっそくレビューを書いて…

J. M. Coetzee の “The Schooldays of Jesus” (1)

今年のブッカー賞候補作、J. M. Coetzee の "The Schooldays of Jesus" を読了。さっそくレビューを書いておこう。The Schooldays of Jesus作者: J.M. Coetzee出版社/メーカー: Harvill Secker発売日: 2016/08/18メディア: ペーパーバックこの商品を含むブロ…

Yaa Gyasi の “Homegoing” (1)

ガーナ出身でアメリカ在住の新人作家、Yaa Gyasi の "Homegoing" を読了。先月7日に刊行されたばかりの作品で、今年のブッカー賞候補作の資格があるかどうか、あちらのファンのあいだで話題になっている。さっそくレビューを書いておこう。Homegoing: A nov…

Kamel Daoud の “The Meursault Investigation” (1)

Kamel Daoud の "The Meursault Investigation" (2013) を読了。巻末の紹介によると、Daoud はアルジェリア人ジャーナリストで、原書はフランス語で書かれ、ゴンクール賞最終候補作とのこと。英訳版は昨年、ニューヨーク・タイムズ紙の書評家 Michiko Kakuta…

今年の全米批評家協会賞

かなり旧聞に属するが、去る13日、今年の全米批評家協会賞(対象は昨年の作品)が発表され、Chimamanda Ngozi Adichie の "Americanah" [☆☆☆☆] が栄冠に輝いた。 ぼくは去年の7月だったか、あちらの下馬評を参考に、同書がブッカー賞のロングリストにノミネ…

NoViolet Bulawayo の “We Need New Names” (1)

今年のブッカー賞候補作、NoViolet Bulawayo の "We Need New Names" を読了。Bulawayo はジンバブエ出身の新人作家で、本書は彼女の長編デビュー作である。さっそくレビューを書いておこう。We Need New Names作者:Bulawayo, NoViolet発売日: 2013/06/06メ…

Chimamanda Ngozi Adichie の “Americanah” (1)

諸般の事情で予定よりずいぶん遅れてしまったが、Chimamanda Ngozi Adichie の新作 "Americanah" をなんとか読了。さっそくレビューを書いておこう。Americanah (ALA Notable Books for Adults)作者: Chimamanda Ngozi Adichie出版社/メーカー: Knopf発売日:…

J. M. Coetzee の “The Childhood of Jesus” (1)

ノーベル賞作家 J. M. Coetzee の最新作、"The Childhood of Jesus" を読了。さっそくレビューを書いておこう。The Childhood of Jesus作者: J. M. Coetzee出版社/メーカー: Harvill Secker発売日: 2013/03/07メディア: ペーパーバックこの商品を含むブログ…

Aminatta Forna の “The Memory of Love”(1)

今年の国際IMPACダブリン文学賞は「残念ながら」、Colum McCann の "Let the Great World Spin" に決定した。もちろん秀作には違いないのだが、これは周知のとおり、2009年に全米図書賞を受賞している(http://d.hatena.ne.jp/sakihidemi/20100128)。ダブリ…

Damon Galgut の “In a Strange Room”(1)

今日は朝のうち「自宅残業」に励んだが、昼過ぎから本書の残りに取り組み、ジョギングに出かける前に何とか読みおえた。これで今年のブッカー賞最終候補作をぜんぶ読了したことになる。さっそく例によってレビューを書いておこう。In a Strange Room作者:Gal…

Petina Gappah の "An Elegy for Easterly"(1)

昨年のガーディアン新人賞(The Guardian First Book Award)受賞作、Petina Gappah の "An Elegy for Easterly" を読みおえた。いつものようにまずレビューを書いておこう。An Elegy for Easterly作者:Gappah, Petina発売日: 2009/12/03メディア: ペーパー…

J.M. Coetzee の "Summertime"(1)

今年のブッカー賞最終候補作の一つ、J.M. Coetzee の "Summertime" をやっと読みおえた。おとといの雑感と似たり寄ったりになりそうだが、さっそくレビューを書いておこう。Summertime作者:Coetzee, J.M.発売日: 2009/09/14メディア: ハードカバー[☆☆☆★] 作…

Ishamael Beah の "A Long Way Gone"

アレックス賞の新しい受賞作の中でペイパーバック版を見つけたのでさっそく読んでみた。Ishamael Beah の "A Long Way Gone" である。A Long Way Gone: The True Story of a Child Soldier作者: Ishmael Beah出版社/メーカー: HarperPerennial発売日: 2008/0…

Chimamanda Ngozi Adichie の "Half of a Yellow Sun"

前々回からの流れで、Adichie の "Half of a Yellow Sun" に触れざるを得なくなった。以下は、オレンジ賞の発表前に書いたレビューである。Half of a Yellow Sun作者:Ngozi Adichie, ChimamandaHarper Collins Publ. UKAmazon[☆☆☆☆★] 06年度の全米批評家協会…