2012-07-01から1ヶ月間の記事一覧
米アマゾン上半期ベスト10小説のひとつ、Karen Thompson Walker の "The Age of Miracles" を読了。さっそくレビューを書いておこう。The Age of Miracles: A Novel作者:Thompson Walker, KarenRandom HouseAmazonThe Age of Miracles作者:Walker, Karen Tho…
米アマゾン上半期ベスト10小説のひとつ、Karen Thompson Walker の "The Age of Miracles" を読んでいる。読書予定になかった「飛び入り」の本で、ベスト10のトップに載っている本書を見かけ、何となくおもしろそうな気がしたので、内容もたしかめずに買って…
本書のタイトルを見て、ニヤっとしたファンも多いことだろう。明らかに Raymond Carver の "What We Talk About When We Talk About Love" のパクリないしオマージュだからだ。それゆえ、両書をくらべるのが順当な論じ方だとわかってはいるのだが、なにしろ …
今年のフランク・オコナー国際短編賞の受賞作、Nathan Englander の "What We Talk about When We Talk about Anne Frank" を読了。さっそくレビューを書いておこう。What We Talk About When We Talk About Anne Frank: Stories作者:Englander, NathanThorn…
今日はまず昨日の続きで、ブッカー賞の話題から。William Hill が恒例のオッズを発表した。1番人気は予想どおり Hilary Mantel の "Bring Up The Bodies" (3/1)。"Wolf Hall" の続編という話題性を考慮したのだろうが、何度も言うようにぼくはそれほどいい…
ロンドン時間で25日、今年のブッカー賞のロングリストが発表された。これを見ると、Hilary Mantel の "Bring up the Bodies" をはじめ、現地のファンのあいだで取り沙汰されていた作品がほとんどで、その意味では意外な選考ではない。ただ、Rachel Joyce の …
これを書いている時点ではまだブッカー賞のロングリストは発表されていないが、珍しく5冊も読んだ「ロングリスト候補作」の中で、本書はいっとう抜きんでていると思う。実質的には連作短編集ということで、こんなスタイルでも長編と言えるのかなと危ぶんで…
Vanessa Gebbie の長編デビュー作、"The Coward's Tale" をやっと読みおえた。イギリスのファンのあいだでは、今年のブッカー賞のロングリストに選ばれるかも、と話題になったこともある作品である。さっそくレビューを書いておこう。The Coward's Tale作者:…
このところ週末は(一杯が一杯で終わらないせいもあって)ついダラダラ過ごしてしまい、今週も今日から仕切り直し。改めて本書に取り組み、がんばれば明日には読了できそうなところまで読み進んだ。 これ、相変わらず快調です! その後も長編というより連作…
ブッカー賞ロングリストの発表が近づいてきた。現地のファンのあいだでは色々な噂が飛びかっているようだが、刊行時期の関係で候補作の資格があると言われている本の中で、ぼくが今まで読んだのは Hilary Mantel の "Bring up the Bodies", Georgina Harding…
このところ、仕事帰りにスタバかドトールに寄って本を読むのが日課だ。わが家にはエアコンがないので(昔から節電!)、少しは涼んで帰らないとやってられません(お店を利用するのは節電なのかな)。それに、家よりはるかに能率よく本が読める。まわりには…
今日も帰りにスタバに寄り、Cynthia Ozick の "Foreign Bodies" をようやく読了。今年のオレンジ賞最終候補作である。さっそくレビューを書いておこう。Foreign Bodies作者:Ozick, CynthiaAtlantic BooksAmazon[☆☆☆★★] ふとした偶然の出来ごと、そしてもちろ…
この連休はほんとうに連休で、なんとなくダラダラ過ごしてしまった。活字に接したのは本書の続きを少しと、あとは就寝前、坂口安吾の捕物帖を数ページだけ。それもほとんど睡眠薬代わりだった。(安吾の文体、さすが文士と感心します)。 さて今日から気合い…
世間は3連休の初日だと思うが、ぼくは出勤。それなりに忙しい1日だった。ただ、真面目な文学青年と久しぶりに顔を合わせ、いきなりマニアックな話になってとても楽しかった。気が向いたら、そのうち友人たちにも声をかけてみようかな。 このところ今年のオ…
今までいろいろ書いてきたが、「これは要するに勧善懲悪のゲームを小説化したもの」であり、「そう割り切って」「童心に返って楽しむべき」作品である。ぼくのように、「小説的な興味としてはどうか」などと重箱の隅をつつくのは野暮というものだ。 ……と思い…
スタートレックやガンダムなどに詳しい同僚に本書の粗筋を話したら俄然、興味を示し、ぜひ現物を見せてほしいと言われた。ことほどさように、これはオタク族(その同僚はさにあらず)をぐっと惹きつけそうな作品である。 ちなみに、この本は映画化されるかも…
今年のアレックス賞受賞作のひとつ、Ernest Cline の "Ready Player One" をやっと読みおえた。さっそくいつものようにレビューを書いておこう。(追記:本書は2018年、スティーヴン・スピルバーグ監督により映画化され、日本でも『レディ・プレイヤー1』と…
おととい晩酌の度が過ぎて昨日はダラダラ過ごしてしまった。このところ、仕事→ストレス→アルコール→怠惰→仕事の悪循環からどうも抜けられない。サラリーマンの通弊でしょうか。 閑話休題。"Ready Player One" はようやく中盤に差しかかったところだ。改めて…
今日の〜仕事はつらかった…♪ あぁとは〜チューハイをあおるだけ…♪ 職場が繁忙期に入り、夕刻になってやっと帰宅したところ。ふと、岡林信康の歌を思い出した。焼酎ではなく、チューハイというところがモダンですかね。 一杯やる前に大急ぎで書いておこう。今…
おとといはまだ半分近くのこっていたので、昨日中に読みおえるのは無理だろうと思っていたのだが、通勤時はもちろん、職場でも仕事の合間にこっそり読みつづけ、最寄り駅近くの〈ドトール〉で大半を片づけたあと、帰りのバスの中でめでたく読了。バスを降り…
Isabel Wolff の "A Vintage Affair" を読了。さっそくレビューを書いておこう。A Vintage Affair作者:Wolff, IsabelHarperCollinsAmazon[☆☆☆☆] 読みはじめたときから、そしてなかんずく読後、いっとき幸せな気分にひたれ、人生がちょっぴり楽しく思える「元…
これ、相変わらずとても快調で通勤にはもってこいです。どちらかと言えば女性向きだけど、男のぼくでも大いに楽しんでいる。こういう楽しい本を読んでいると、なんだか人生そのものさえ、ちょっぴり楽しく思えてくる。その意味でもこれは「元気が出る小説」…
今日から本腰をいれて Isabel Wolff の "A Vintage Affair" に取りかかった。これは去る2月、たまたま米アマゾンの Book Club の推薦図書をながめていたら、例によって印象的なカバーが目にとまり、内容もたしかめずにさっそく買い求めたものだ。2009年の作…
読みはじめた本はあるのだが、今日は血圧のせいか頭が重く、少しもはかどらなかった。そこで昨日の続きを書くことにしよう。 上半期のベスト5を選んでみたら、なんと3冊も英訳本になってしまい、しかもベストワンはトルストイ。それが気になり、代わりに最…