東洋文学
腰痛がかなり治まってきた。たぶん、常時着用している医療用サポーターと、最近使いはじめた椅子用腰クッションのおかげだろう。クッションのほうは即効性こそなかったものの、日がたつにつれ効果を感じるようになった。人間工学というのはスゴイですな。 と…
2022年の国際ブッカー賞受賞作、Geetanjali Shree(1957 - )の "Tomb of Sand"(2018, 英訳2021)を読了。Shree はインドの作家で、いままで五作の長編小説といくつかの短編集を上梓。本書は、ヒンディー語から英訳され国際ブッカー賞を獲得した史上初の作…
今年のブッカー賞最終候補作、Avni Doshi の "Burnt Sugar"(2019)を読了。さっそくレビューを書いておこう。 Burnt Sugar: Shortlisted for the Booker Prize 2020 (English Edition) 作者:Doshi, Avni 発売日: 2020/07/30 メディア: Kindle版 [☆☆☆★★★] 聖…
きのう、1991年のブッカー賞最終候補作、Rohinton Mistry の "Such a Long Journey" を読了。さっそくレビューを書いておこう。 Such a Long Journey: Faber Modern Classics 作者:Mistry, Rohinton 発売日: 2016/02/04 メディア: ペーパーバック [☆☆☆★★] 人…
2002年のブッカー賞最終候補作、Rohinton Mistry の "Family Matters"(2002)を読了。さっそくレビューを書いておこう。 Family Matters 作者: Rohinton Mistry 出版社/メーカー: Emblem Editions 発売日: 2003/02/25 メディア: ペーパーバック この商品を…
1981年のブッカー賞受賞作、Salman Rushdie の "Midnight's Children"(81)を読了。周知のとおり、1993年には Booker of Bookers にも選ばれている。さっそくレビューを書いておこう。Midnight's Children作者:Rushdie, SalmanRandom House UK LtdAmazon[☆☆…
今年のブッカー国際賞最終候補作、Han Kang の "The White Book" を読了。さっそくレビューを書いておこう。The White Book作者:Kang, HanGranta BooksAmazon[☆☆☆★★] 生きていると、言葉にならない苦しみや、言葉をかけようもない悲しみを経験することがある…
きのう、1996年のブッカー賞最終候補作、Rohinton Mistry の "A Fine Balance"(1996)をやっと読了。先週、愛媛の田舎に帰省する前から読みはじめたが、その後何かと慌ただしく、ずいぶん手間取ってしまった。はて、どんなレビューになりますやら。 追記:…
あとひとつだけ Nadine Gordimer の "The Conservationist" について補足すべきことを思い出した。が、きのう第1回フランク・オコナー国際短編賞受賞作、ご存じ Yiyun Lin の "A Thousand Years of Good Prayers"(2005)を読了。早くも記憶が薄れかかって…
ゆうべも書いたとおり、Arundhati Roy の新作 "The Ministry of Utmost Happiness"(2017)を読了。フィクションとしては20年ぶりの2作目である。ひと晩寝かせたところで、さて、どんなレビューになりますやら。The Ministry of Utmost Happiness: A novel…
ゆうべ、Moshin Hamid の最新作、"Exit West"(2017)を読了。眠かったのでレビューはきょうに回すことにした。はて、どんな駄文になりますやら。Exit West: SHORTLISTED for the Man Booker Prize 2017作者:Hamid, MohsinHamish HamiltonAmazon[☆☆☆★] いま…
ゆうべようやく、今年のブッカー賞最終候補作、Madeleine Thien の "Do Not Say We Have Nothing" を読了。すっかり遅くなってしまった。諸般の事情というやつで、ひとつには風邪のせいだが、さて、どんなレビューになりますやら。 追記:その後、本書は2016…
今年の国際ダブリン文学賞(International Dublin Literary Award)受賞作、Akhil Sharma の "Family Life" を読了。Sharma はアメリカ在住のインド系作家である。さっそくレビューを書いておこう。Family Life作者:Sharma, AkhilFaber & FaberAmazon[☆☆☆★★]…
きょうは Yann Martel の "The High Mountains of Portugal" について少し補足しようと思ったのだが、仕事のあいまに読んでいた今年のブッカー国際賞 (The Man Booker International Prize) 受賞作、Han Kang の "The Vegetarian" を読了。韓国語からの英訳…
ゴールデンウィーク中、仕事のあいまに読んでいた今年のピューリツァー賞受賞作、Viet Thanh Nguyen の "The Sympathizer" をやっと読了。さっそくレビューを書いておこう。The Sympathizer: A Novel (Pulitzer Prize for Fiction)作者:Nguyen, Viet ThanhGr…
今年のブッカー賞最終候補作、Jhumpa Lahiri の "The Lowland" を読了。さっそくレビューを書いておこう。The Lowland作者:Lahiri, JhumpaBloomsbury Publishing PLCAmazon[☆☆☆★★] 雨が降れば水につかるカルカッタ市内の低地。少年時代にそこで遊んだ兄弟と…
今年のブッカー賞候補作、Tash Aw の "Five Star Billionaire" を読了。さっそくレビューを書いておこう。Five Star Billionaire: A Novel作者:Aw, TashSpiegel & GrauAmazon[☆☆☆★★★] 現代の上海版『虚栄の市』、いや「虚妄の市」というべきだろう。題名から…
Mohsin Hamid の新作、"How To Get Filthy Rich in Rising Asia" を読了。さっそくレビューを書いておこう。EXP - How to Get Filthy Rich in Rising Asia: A Novel作者:Hamid, MohsinRiverhead BooksAmazon[☆☆☆★★] まず着想がいい。タイトルどおり、あるア…
今年のブッカー賞候補作、Jeet Thayil の "Narcopolis" を読了。さっそくレビューを書いておこう。Narcopolis作者:Thayil, JeetFaber & FaberAmazon[☆☆☆★] 1980年代初期に実在したかもしれぬ〈麻薬都市〉ボンベイ。本書はそれを紙上で再現しようとした試みで…
今年のフランク・オコナー国際短編賞の最終候補作、Yiyun Li の "Gold Boy, Emerald Girl" を読みおえた。さっそくいつものように、まずレビューを書いておこう。Gold Boy, Emerald Girl: Stories作者:Li, YiyunRandom House Trade PaperbacksAmazon[☆☆☆★★★]…
Kyung-Sook Shin の "Please Look After Mom" を読了。米アマゾンの今年の上半期ベスト10小説に選ばれた、韓国のミリオン・セラーの英訳版である。さっそくレビューを書いておこう。Please Look After Mom作者:Shin, Kyung-SookKnopfAmazonPlease Look After…
カナダで大ベストセラーとなっている Shilpi Somaya Gowda の "Secret Daughter" を読みおえた。さっそくレビューを書いておこう。Secret Daughter: A Novel作者: Shilpi Somaya Gowder出版社/メーカー: HarperCollins発売日: 2010/03/15メディア: ペーパー…
予定よりかなり遅れてしまったが、今年の英連邦作家賞(Commonwealth Writers' Prize)受賞作、Rana Dasgupta の "Solo" を何とか読みおえた。さっそく、いつものようにレビューを書いておこう。Solo作者: Rana Dasgupta出版社/メーカー: Fourth Estate Ltd…
旅行中はせっかく頑張って本を読んでいたのに、今日は頭が働かず、終日ぼんやりしていた。ともあれ、おととい読みおえた本書のレビューを書いておこう。雑感(1)でもふれたように、これは去年の全米図書賞最終候補作のひとつで、タイム誌とパブリシャーズ…
今日は日曜なのに出勤。職場でジュンパ・ラヒリの新作 "Unaccustomed Earth" を読みおえ、仕事の合間にこっそりレビューを書きあげた。Unaccustomed Earth作者:Lahiri, Jhumpa発売日: 2009/04/01メディア: ペーパーバックUnaccustomed Earth (Vintage Contem…
やっと読みおえた! 昨年のブッカー賞最終候補作のひとつだが、小さな活字がぎっしり詰まって530ページ。しかも難易度の高い単語が続出。だが、こういう作品を読破したときの満足感はまた格別である。昨日まで3回続けた雑感のまとめに過ぎないが、感激のさ…
仕事が超多忙になり、"2666" は小休止。そこで今日は3年前だったか、「インドの光と影」と題してアマゾンに投稿、その後削除したレビューでお茶を濁しておこう。1980年のブッカー賞最終候補作である。ちなみに、アニタ・デサイは周知のとおり、キラン・デサ…
Aravind Adiga の "The White Tiger" を読了。ご存じ今年のブッカー賞受賞作だが、たしかに面白いことは面白いけれど、はて、この程度で受賞かと、いささか拍子抜けしてしまった。(後記:その後、本書は2021年、ラミン・バーラーニ監督により映画化されまし…
Abha Dawesar の "That Summer in Paris" を読了。『あの夏、パリで』という題名からいだく期待どおり、いやそれ以上に面白い佳作だった。That Summer in Paris作者:Dawesar, AbhaAnchorAmazon[☆☆☆★★] インド生まれの世界的な大作家プレム・ラスタムが、自分…
アメリカで話題のベストセラー、Lisa See の "Peony in Love" をやっと読みおえた。Peony in Love: A Novel作者: Lisa See出版社/メーカー: Random House Trade Paperbacks発売日: 2008/02/19メディア: ペーパーバックこの商品を含むブログ (1件) を見る[☆☆☆…