ビンゴー・キッドの洋書日記

英米を中心に現代から古典まで、海外の作品を英語で読み、論評をくわえるブログです

2016-08-01から1ヶ月間の記事一覧

J. M. Coetzee の “The Schooldays of Jesus” (1)

今年のブッカー賞候補作、J. M. Coetzee の "The Schooldays of Jesus" を読了。さっそくレビューを書いておこう。The Schooldays of Jesus作者:Coetzee, J.M.Harvill SeckerAmazon[☆☆☆★★] 前作『イエスの幼子時代』から一歩前進。が、イエスの少年時代をモ…

"The Schooldays of Jesus" 雑感

まず "Hot Milk" の続きから。ほんとうはもう少し主筋に沿って感想を述べるべきなのだが、雑感でも多少ふれたのでカット。あれ以上書くとネタバレになってしまう。じつは官能的な場面もあって、なかなか楽しい……おっと、いかん。 その手の話は目を惹きやすい…

Deborah Levy の“Hot Milk” (2)

昨日のレビューにアップしたカバー写真は kindle 版。同じ表紙だが、実際に読んだのはイギリスから取り寄せたハードカバーである。注文した理由は、なんとなく。が、最近のオッズを調べると、既報のとおり今年のブッカー賞候補作で1番人気のようだ。 これは…

Deborah Levy の “Hot Milk” (1)

今年のブッカー賞候補作、Deborah Levy の "Hot Milk" を読了。さっそくレビューを書いておこう。Hot Milk (English Edition)作者:Levy, DeborahPenguinAmazon[☆☆☆★★★] ここには感動はたぶん、ない。自分が自分を見うしない、自分ではないものに縛られ、自分…

"Hot Milk" 雑感

Deborah Levy の "Hot Milk" を読んでいる。ご存じ今年のブッカー賞候補作だが、イギリス各社のオッズによれば1番人気のようだ。 ちなみに、ほかに人気を集めているのは、Ian McGuire の "The North Water"、J. M. Coetzee の "The Schooldays of Jesus"、P…

Lisa O'Donnell の “The Death of Bees” (2)

知らなかった。英連邦作家賞(Commonwealth Writers' Prize)がなくなってしまっていたとは。1989年に始まり、2012年に英連邦作品賞(Commonwealth Book Prize)と改称。ところが翌年、この "The Death of Bees" をもって、長いといえば長い歴史に幕を閉じて…

Lisa O'Donnell の “The Death of Bees” (1)

2013年の英連邦作品賞(旧英連邦作家賞)および2014年のアレックス賞受賞作、Lisa O'Donnell の "The Death of Bees" を読了。さっそくレビューを書いておこう。The Death of Bees作者:O'Donnell, LisaRandom House UK LtdAmazon[☆☆☆★★] 三分の二あたりまで…

"The Death of Bees" 雑感 (2)

田舎から帰ると仕事の山。覚悟はしていたが、さすがにヘコたれた。とはいえ、移動日もふくめて十日間も帰省したのだから、楽あれば苦あり。がんばってやるっきゃない。 でもまあ、きょうで何とかノルマは終了。中断していた "The Death of Bees" に、先ほど…

"The Death of Bees" 雑感 (1)

松山空港で苦心惨憺、ようやく free wi-fi に接続できた。勤務先で貸与されたクロム・ブックを使っているのだが、何ごとも先達はあらまほしきものなり。イマ三くらい使用法がわからない。 今回の帰省旅行でも途中、松山に寄り、往きは〈踊るうどん永木〉、帰…

Gerbrand Bakker の "The Detour" (2)

おととい書いたレビューを読み返すと、いつにもまして不得要領。粗筋がもう少しわかるように手直しした。エミリ・ディキンソンは「エミリー・ディキンスン」が正しい表記だっけ? ほかにもまだ気になる点はあるが、とりあえず今の拙稿のままにしておこう。 …

Gerbrand Bakker の "The Detour" (1)

愛媛の田舎に帰ったら本書を一気に片付けようと思っていたのだが、いざ帰省してみると当て外れ。オリンピック放送を見るか睡眠か、というグータラ生活が始まってしまった。 これではいかん、と昨日からギアチェンジ。先ほどようやく読みおえた。2013年の Ind…

”The Detour” 雑感 (2)

昨日から久しぶりに愛媛の田舎に帰省。途中、羽田空港や松山市内でクロム・ブックを通じてブログを更新しようとしたが、まったく要領がわからずタイムアウト。 今日も宇和島市内のマックで試行錯誤の末、あきらめかけたところ、どういうわけかようやく wifi …

"The Detour" 雑感 (1)

Gerbrand Bakker の "The Detour" をボチボチ読んでいる。2013年の Independent Foreign Fiction Prize の受賞作で、2014年の国際ダブリン文学賞最終候補作でもある。 英訳作品を扱った文学賞といえば、今でこそブッカー国際賞が最も権威があるかもしれない…

Andrei Makine の “Brief Loves That Live Forever” (2)

Makine を読むのは、先日レビューを再録した "Dreams of My Russian Summers" (1995) に続いて8年ぶり2冊目。以前は書きもらしていたが、同書は95年のゴンクール賞受賞作である。『フランスの遺産』というタイトルで邦訳も出ているようだ。 が、日本ではあ…

Andrei Makine の “Brief Loves That Live Forever” (1)

2015年の国際ダブリン文学賞(International Dublin Literary Award)最終候補作、Andrei Makine の "Brief Loves That Live Forever" を読了。フランス語からの英訳作品である。さっそくレビューを書いておこう。Brief Loves That Live Forever作者:Makine,…