ビンゴー・キッドの洋書日記

英米を中心に現代から古典まで、海外の作品を英語で読み、論評をくわえるブログです

2024-06-01から1ヶ月間の記事一覧

Thomas Hardy の “Tess of the D'Urbervilles”(4)

読んでから見るか、見てから読むか。 原作と映画についてよくそういわれるが、ぼくの場合は前者がほとんど。そして通例、原作のほうがよかったと思うものだけど、市川崑監督作品はべつ。『細雪』(1983)、『おはん』(1984)、『犬神家の一族』(1976)。原…

Thomas Hardy の “Tess of the D'Urbervilles”(3)

いま読んでいる “The Woman in White” (1860)、相変わらずとても面白い。既報どおり、Time 誌選オールタイム・ベストミステリ100に入っているのを知り取りかかった。あらかじめミステリとわかっていて読む(外国)ミステリは、調べてみると2017年11月以来だ…

Thomas Hardy の “Tess of the D'Urbervilles”(2)

えっ、なんで? ふだんぼく自身、本ブログの注目記事はただ目に入るだけのコーナーなのだけど、「ハーマン・ローチャーの『おもいでの夏』」には驚いた。どうしてこれがいまごろ「注目」されてるんだろう。 その理由はなんとも想像しがたいが、ひさしぶりに…

Thomas Hardy の “Tess of the D'Urbervilles”(1)

きのうやっと、Thomas Hardy の “Tess of the D'Urbervilles”(1891)を読了。たしか高1のとき、邦訳で読んで以来の再読である。さっそくレビューを書いておこう。 Tess of the D'Urbervilles (Penguin Classics) (English Edition) 作者:Hardy, Thomas Pen…

“Tess of the D'Urbervilles” 雑感

前回もふれたとおり、本書(1891)は高校時代に邦訳で読んで以来の再読だ。しかし憶えていたのは、Tess という女が主人公、「あの話」も出てきた(はず)、とても面白かった、の三点だけ。あとは読めども読めども、さっぱり記憶がよみがえってこない。まるで…