ビンゴー・キッドの洋書日記

英米を中心に現代から古典まで、海外の作品を英語で読み、論評をくわえるブログです

"The Brightest Star in the Sky" 雑感(3)

 しばらくブログを休んでいたが、やっと再開にこぎ着けた。大晦日から三が日は「小人閑居して不善を為す」、ダラダラした毎日で本書もほとんどお休み。明けて仕事を始めたとたん、これが目の回るような忙しさで今日の午前中まで大変だった。しかしまあ何とかメドがついた。明日から三連休だし、いっとき給料ドロボーの生活に戻れそうだ。
 そんなこんなで、本書は前回の 'Day 51' から20日だけカウントダウンし、ようやく 'Day 31' を読みおえたところ。われながら情けない進度だが、この作品の本質は何となく見えてきたように思う。一口に言えばたぶん、ラブコメでしょうな。
 4階あるマンションの住人たちにはそれぞれ配偶者や恋人、元カレ、元カノがいる。そういう関係が各自の回想で紹介される一方、夫婦のあいだに微妙な変化が生じたり、恋人同士が別れたり、新たに恋に落ちたりと、住人とその関係者はいずれも恋愛を軸に大きく揺れ動いている。そこへ介護の問題や、まだ詳細は不明だが恋愛以外の(?)精神的なストレスなどもからんでくる。
 つまりシリアスな要素も見受けられるのだが、要は、男と女が結びついたり別れたりという話。それが少なくとも「4階4様」、実際はそれ以上にいろいろな流れで交互につづく。個々のエピソードはドタバタ喜劇調であることが多い。
 だから、ぼくのように再三中断しながらでも「ページをひらけばクイクイ読める」のだが、いつ本書に戻っても要するに前と同じような話がつづくので、正直言って、ああまたか、と胃にもたれ気味。たしかに面白いことは面白いんだけど…。これはやっぱり、飽きそうになる前に一気に読むべきでしたね。
 ただし、語り手の「私」の正体は依然不明。何やら苦しんでいる奥さんの悩みのタネも明かされていないし、カウントダウンしたあげく何が起こるのかも…まあ最後はハッピーエンディングなんだろうけど、その前の大事件が読めない。ぼくのように中断しなければ、そんな興味でどんどん引っぱられそうな気がする。さて三連休、がんばらなくちゃ。