ビンゴー・キッドの洋書日記

英米を中心に現代から古典まで、海外の作品を英語で読み、論評をくわえるブログです

2020-05-01から1ヶ月間の記事一覧

Edwidge Danticat の “The Dew Breaker”(1)

Edwidge Danticat の "The Dew Breaker" を読了。2004年の全米批評家協会賞最終候補作、および2005年のペン/フォークナー賞最終候補作である。さっそくレビューを書いておこう。 The Dew Breaker (Vintage Contemporaries) 作者:Danticat, Edwidge 発売日: 2…

Edwidge Danticat の “Everything Inside”(1)

きのう、今年の全米批評家協会賞受賞作、Edwidge Danticat の "Everything Inside"(2019)を読了。この賞は前年度の作品が対象なので、正式には2019年の受賞作である。さっそくレビューを書いておこう。 Everything Inside: Stories (English Edition) 作者…

Edna O'Brien の “The Country Girls Trilogy”(2)

先週注文していた関根敏行トリオの廃盤『ストロード・ロード』がきょう到着。長らく入手困難だったが、最近出品に気がつきゲットした。期待どおり超ゴキゲン! ストロード・ロード アーティスト:関根敏行トリオ 発売日: 2007/02/02 メディア: CD さて前々回…

Edna O'Brien の “The Country Girls Trilogy”(1)

数日前、Edna O'Brien の "The Country Girls Trilogy" を読了。第1巻 "The Country Girls"(1960)、第2巻 "The Lonely Girl"(1962)、および第3巻 "Girls in Their Married Bliss"(1964)の合冊版(1987)である。 合冊の際、エピローグが補足されて…

“The Country Girls Trilogy” 雑感

このところ、Edna O'Brien の "The Country Girls Trilogy" をぼちぼち読んでいる。例によって、いつ、どんないきさつで入手したかは不明。前回まで扱った "The Balkan Trilogy" 同様、『新潮世界文学辞典』の年表には載っていない。が、こんどは作者にも題…

Olivia Manning の “The Balkan Trilogy”(2)

前々回、コロナの時代の読書はどうあるべきか、と書いた。大げさな問いのわりに、他愛もない答えだったが、それを故内藤陳ふうにまとめると、「読まずに死ねるか!」「読まずば二度死ね!」 早いところ、名作・傑作を読もうというわけだ。 亡き恩師も、若い…

Olivia Manning の “The Balkan Trilogy”(1)

きのう、Olivia Manning の "The Balkan Trilogy"(合冊版1987)を読了。第1巻 "The Great Fortune" は1960年刊、第2巻 "The Spoilt City" は1962年刊、第3巻 "Friends and Heroes" は1965年刊。さっそくレビューを書いておこう。 The Balkan Trilogy 作…

"The Balkan Trilogy" 雑感

コロナの時代の読書はどうあるべきか。 なに言ってるんだい。こんな時代だからといって、べつに新しい読みかたがあるわけじゃない。ただ読みたいものを読めばいいのさ。 たしかにそのとおり。時節柄、充実した自粛生活を送るべく、小説ファンなら未読の名作…