この1ヵ月ほど風邪をひき戻してばかりいて絶不調。血圧、胃痛…いったい何種類、クスリを飲んでいることやらとボヤきつつ、Patrick Taylor の "An Irish Country Doctor" に取りかかった。
どんな作家かは知らない。作者の前書きも裏表紙の紹介記事も未読。ネットで検索もしていない。ただ、3月ごろ、この本がニューヨーク・タイムズのベストセラー・リストに1、2週くらい載っていたことだけ分かっている。そのとき、シノプシスの斜め読みとタイトルから、これはよさそうと思って入手したからだ。
巻頭の版権情報をしぶしぶ見ると、出版されたのは2004年、版元はカナダの出版社で、もともと "The Apprenticeship of Doctor Laverty" というタイトルだったらしい。それがどういう経緯で今年、アメリカでベストセラーになったのかは知らないし、面倒くさいので調べる気もしない。知らない作家の知らない本を読むことほど楽しいものはない。予備知識は少ないほどいい。
ベルファストで研修を終えたばかりの若い医師が片田舎で道に迷い、自動車を降り立った冒頭を一読したとたん、これはイケる!と思った。以後、今まで読んだかぎり、直感どおりでとても面白い。ひょっとしたら、この秋、最高の読書体験になるかも…
コミカルなタッチなので、この若い医師を映画で演じさせるとしたら、やっぱり『ウェールズの山』のヒュー・グラントだろうな。『ブリジット・ジョーンズの日記』もよかったけれど、『ウェールズ…』のグラントはもっといい。何より、おらが村の丘を山にする話がとてもいい。
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