ビンゴー・キッドの洋書日記

英米を中心に現代から古典まで、海外の作品を英語で読み、論評をくわえるブログです

"The Magician's Assistant" 雑感(9)

 連日奮闘努力の甲斐あって、きょうの午前中でようやく仕事の遅れがほぼ回復。いやはや、キツかった。
 昼から久しぶりに書斎で読書。これまたやっと "The Magician's Asssitant" を読みおえた。取りかかったのはいつだっけ? まさかこんなに時間がかかるとは思わなかったが、なにしろこの2ヵ月ほど、体調不良をはじめ何かとトラブル続き。ま、こんな時期もあるということだろう。
 いつもなら、さっそくレビューを書くところだが、メモを読み返して記憶を鮮明にしないといけない。一日「寝かせる」ことにした。とりあえず、ひと言だけ感想を述べると、魅力的な表紙と魅力的なタイトルから期待したほどの出来ではなかった。
 この一週間で最大のイベントは、おととい、職場の元同僚とほぼ20年ぶりくらいに会って痛飲したこと。おたがい、すぐに recognize できたものの、内心どちらも浦島太郎のような気分だったかもしれない。
 その席で、日本海の美しさについて教えてもらった。ぼくは海というと四国、それも土佐湾宇和海の光輝く青い海をまっ先に連想するのだが、同じ青さでも、日本海のほうは、山の向こうから射してくる日を浴びるだけに、いっそう深みを帯びているらしい。
 そんな話になったのは、先月だったか、たまたまリメイク版の「ゼロの焦点」を見たのがきっかけだ。以来、ぼくは同書を皮切りに清張ミステリを読み直しはじめ、いまは『波の塔』。これはどんな話かすぐに思い出した。いい加減に切り上げるかもしれない。
 同じくキッチンで少しずつ読んでいるのが、三浦しをんの『木暮荘物語』。「あぁ、私はこの物語がとっても好きだ」という小泉今日子のコメントどおり、とてもいい。ユーモラスでハートウォーミングな作品集だ。でもこれ、日本文学にありがちなパターンかな。
 枕元には『月光仮面』。前回だったか、病気のとき寝ながら漫画を読むのは子供のころと変わらないと書いたばかりだが、そう気がついたとたん昔の漫画を読みたくなった。
 ほんとは『まぼろし探偵』のほうがゴヒイキなのだが、『月光仮面』はいままで一部しか読んだことがない。それが今回、『まぼろし探偵』とまったく同じパターンだとわかり、なかなかおもしろい。
(写真は、宇和島市神田川原(じんでんがわら)の旧称・土橋(どばし)付近からながめた東側風景。左手に見える家だけが昔から豪邸で、あとは貧乏長屋か古ぼけた家しかなかったはず。この道ぞいに少しずつ、ぼくの行動範囲は広がっていった)