ビンゴー・キッドの洋書日記

英米を中心に現代から古典まで、海外の作品を英語で読み、論評をくわえるブログです

ぼくの友だち

 きょうは早退して通院。一週間前に転んで打撲した左肩を診てもらったところ、三角巾は外していいものの、完治するまでざっと一ヵ月とのこと。やんぬるかな。
 転倒したのは散歩中だから、というわけでもないが、帰宅後、Henning Schmiedt の "Spazieren" を初めて聴いた。いまも流している。グレン・グールドの「ゴルトベルク変奏曲」や、キース・ジャレットの「ケルン・コンサート」にも似た静かな衝撃を覚える。生きててよかった、とちょっぴり思う。
 Melanie Dobson の "Chateau of Secrets" はますます快調。粗筋を紹介するとネタを割りすぎそうなところまで読み進んだ。
 川上未映子の『すべて真夜中の恋人たち』も、わりといい。「がんばらないわたし、あるがままに年をとってくわたし、なるようになってくわたし」。なんの予備知識もなく読みはじめた本だが、これ、アノ話なのかな。
 さて、ぼくは明日から、いよいよゴールデンウィーク。といっても、仕事以外の予定は皆無。味気ない人生だ。今ごろ、友だちはどうしているのだろう。ほかに機会もないかもしれないので、きょうはぼくの友人、田中典子氏を紹介することにしよう。
 氏の近著は『父のアルバム』と『母のアルバム』。この2冊は、「どの家族にも思い出に残る大切なもの」を写真と文で綴った記録である。昭和から平成へと生きてきた世代にとっては、そういえば、あの時わが家でも、と来し方をふりかえるきっかけになることだろう。氏は、清泉女子大学教授。