ビンゴー・キッドの洋書日記

英米を中心に現代から古典まで、海外の作品を英語で読み、論評をくわえるブログです

Erin Morgenstern の “The Night Circus” (2)

 いやはや、さんざんな年末年始だった! 暮れの29日夜、本書を読んでいる最中に突然、後頭部に痛みが走り、以後、昨日まで七転八倒…とは言わないまでも、三転四倒くらいはしたと思う。初詣はせず、楽しみにしていたシャンペン、モエもあきらめ、ひさしぶりに寝正月となってしまった。
 めまいやしびれはなかったので脳梗塞ではないだろうと思ったとおり、今日医者に診てもらったところ、さいわいCTの結果は異常なし。ただ、レントゲンの写真から、頸椎骨に老化の兆しがあることがわかり、長時間同じ姿勢を取りつづけると首から頭にかけて痛みを発しやすいと言われた。要は、本の読みすぎ、パソコンの打ちすぎは禁物ということらしい。
 寝正月ではあったが、ひょっとしたらひょっとするかも、と心配になり、おとといから「観納め」のつもりで好きな映画を何本か観た。そのひとつが『天井桟敷の人々』で、粗筋はすっかり忘れていたが、幕切れで「ガランス!」と叫ぶジャン=ルイ・バローの顔だけは鮮明に憶えていた。あれはすごい顔ですな。

天井桟敷の人々 HDニューマスター版 [DVD]

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 そこで気がついたのだが、たしか "The Night Circus" のサーカスにはピエロが出てこなかったのではないか。何か意味があるのかな。
 閑話休題。本書は去年の9月、Chad Harbach の "The Art of Fielding" などと並んで米アマゾンの月間最優秀作品に選ばれているのを見かけたときから気になっていた。『夜のサーカス』――なんてすてきなタイトルだろう!
 カバー絵にも惹かれ、さいわいペイパーバック版もあるということで早くに入手していたのだが、諸般の事情で読むのがすっかり遅くなってしまった。レビューでは「お門違いの注文」をひとつつけたけれど、期待どおり、いや、それ以上にすばらしい出来ばえでしたね。
 …と、ここまで書いただけで、もう目が疲れてきた。首筋も痛い。まったく内容のない日記になってしまったが、無理はしないようにしなくては。