昨日から7年ぶりに北海道旅行。この記事は知床のホテルで書いている。
ということで、"Slade House" の原書も読書メモも手元にない。そこで記憶を頼りに、今まで読んだ今年のブッカー賞有資格候補作をふりかえると、本書はオモシロ度ではピカ一。
いや、Yann Martel の "The High Mountains of Portugal" と並んで双璧かもしれない。どちらもクイクイ読める。ただし、完成度という点では Mitchell 作品のほうが一枚上手のような気がする。
そこで今年のイギリス(正確には、旧大英帝国)勢の中では、本書をブッカー賞有資格候補作のイチオシとしたい。ほかにもまだ気になる本はあるが、まあ、有力なのは Mitchell か Martel で間違いないでしょう。
アメリカ勢のほうはまだ一冊しか読んでいない。そこでこの旅行中、バスの中や旅館でぼちぼち読みはじめたのが Elizabeth Strout の "My Name Is Lucy Barton"。ご存じピューリッツァー賞作家の最新作である。
が、ぼくには同賞受賞作より、彼女がまだマイナーな作家?だったころの作品、 "Abide with Me" のほうが懐かしい。この "My Name is Lucy Barton" も同じような味わいだ。しみじみ調とでも言いましょうか。
あれ、"Slade House" はどうしたの、と訊かれそうだが、あちらはレビュー以上にネタを割るわけには行かない。例によって中途半端だが、使い馴れないクロム・ブックでこれを書いたのでもう疲れた。今日はこれにて。