きょうはまず、Sara Baume の "Spill Simmer Falter Wither" (2)
これは既報どおり2015年のコスタ賞新人賞候補作である。本ブログを中断していた時期に刊行された主な作品を少しずつ catch up しなければ、と再開後から思っていたが、本書は予定外。もともと同賞はそれほどまめにフォローしていなかった。
それなのに食指が動いたわけは、ひとつには先日書いたように、わが家の愛犬が突然、半身不随になってしまったこと。昔は何かの拍子で首輪がはずれたときなど、パッと一目散に逃げ出していったものだ。その後ろ姿がいまだに忘れられない。
あとひとつは、本書の刊行が昨年10月8日ということで、今年のブッカー賞の有資格候補作に挙げている現地のファンもいるからだ。ちなみに、去年の8月14日に発表されたガーディアン紙新人賞候補作にも本書はノミネートされている。そのときはゲラ刷りの段階だったのかな。
以上が周辺情報で、内容はまあ、レビューどおり。何か付け加えることがないか読書メモを読み返したのだが、ネタを割る以上のことは書けそうもない。
というわけで、ここから本題。David Mitchell の最新作 "Slade House" を読了した。これもあちらのファンのあいだでは、ブッカー賞有資格候補作と目されている。かなり人気のようだ。さっそくレビューを書いておこう。