ビンゴー・キッドの洋書日記

英米を中心に現代から古典まで、海外の作品を英語で読み、論評をくわえるブログです

ベスト10の季節

 いよいよベスト10の季節がやって来た。まず最初、11月3日に "Publishers Weekly" が Best Books of the Year を発表。http://www.publishersweekly.com/article/CA6610357.html 例によって10冊以上の優秀作がずらっと並んでいる。このうち、ぼくが読んだことがあるのは A.L. Kennedy の "Day" だけ。http://d.hatena.ne.jp/sakihidemi/20080303 まことにお恥ずかしい限りだが、何しろ貧乏金なしなので、ハードカバーにはなかなか手が出せないという経済事情にもよる。
 米アマゾンも Best Books of 2008 の Editor's Picks を公表している。http://www.amazon.com/gp/feature.html/ref=amb_link_7803252_13?ie=UTF8&plgroup=1&docId=1000298371&pf_rd_m=ATVPDKIKX0DER&pf_rd_s=left-1&pf_rd_r=0DFX0R5FXXCYJTF4EJBG&pf_rd_t=101&pf_rd_p=457473601&pf_rd_i=1239030011
 この中で、パブリシャーズ・ウィークリー誌のリストと重複しているのは次の5冊。
  "The Story of Edgar Sawtelle" David Wroblewski, "Serena" Ron Rash,
  "Netherland" Joseph O'Neill, "The Lazarus Project" Aleksandar Hemon,
  "2666" Roberto Bolano
 David Wroblewski の作品は Customer Favorites にも選ばれている。http://www.amazon.com/gp/feature.html?ie=UTF8&plgroup=2&docId=1000298371
 それにしても、Ron Rash がこんなリストに顔を出すようになったとは感無量だ。前から注目していた甲斐があった。http://d.hatena.ne.jp/sakihidemi/20081017http://d.hatena.ne.jp/sakihidemi/20071031/p1
 "Netherland" は今年のブッカー賞のロングリストにも入っていた本で、アメリカでは前から評価が高い。これは入手しているので、そのうち読んでみよう。
 ロベルト・ボラーニョの "2666" も "The Savage Detectives" の出来からして面白そう。http://d.hatena.ne.jp/sakihidemi/20080405/p1 ボラーニョは他界しているので、あくまで英訳レヴェルの話だが、ラテンアメリカ文学の話題作をほぼリアルタイムで読めるのはありがたい。といっても、ぼくが手に取るのはいずれペイパーバックが出たときの話だけど。
 なお、タイム誌、ガーデイアン紙、ニューヨーク・タイムズ紙などはまだ年間優秀作を発表していないようだ。