『ピアニスト』に続いて、3年前の2月ごろだったか、ぼくとしては洋書のレビュー第2弾を書き、アマゾンに投稿(その後削除)したのが、同じくイェリネクの "Women as Lovers" についてだった。
- 作者: Elfriede Jelinek,Martin Chalmers
- 出版社/メーカー: Serpents Tail
- 発売日: 1995/07/01
- メディア: ペーパーバック
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…人生の真実について深く考えさせる本ではないし、さりとて技法的に斬新なわけでもない。それは "The Piano Teacher" についても当てはまる。べつにノーベル賞の選考理由など読みもしなかったが、ともかく久しぶりにノーベル賞作家の作品に接したぼくは、トーマス・マンやT.S.エリオットなど、20世紀の巨人たちからずいぶん遠いところへ文学が進んで?しまったんだな、と思ったものだ。その後、日本にも熱狂的なイェリネク・ファンがいることを知人に教えてもらったが、それでもやはりぼくにはピンとこなかった。