今アマゾンUKを見ると、本書はフィクション部門のベストセラー第6位。レビュー数424で星5つと、大変な評判になっている。ぼくの評価は☆☆☆★★で、ちと辛く思えるかもしれないが、昨日のレビューから想像できるように、じつは相当おもしろかった。「ついページをめくってしまう」というコメントに嘘偽りはありません。
「よく出来たヒーリング小説」というのも本当で、その最たる理由は、これがただ単に心を癒される物語ではなく、「障害者の絶望…と健常者はどう向き合えばいいのか」という厄介な問題を提示しながら読者を癒しへと導いているからだ。その結末にぼく自身はやや不満なので★を一つ削ってしまったが、いやこのままでいい、と思う人がいても不思議ではない。ネタを明かすわけにはいかないので、「それが最後の読みどころだ」とぼかした終幕がやっぱり最大の山場です。
ルーとウィルが、ウィルの元カノの結婚式に出席するくだりもいいですね。山あり谷あり、ほんとにいろんなエピソードが盛りこまれているが、一日たった今でも、あそこだけは鮮明によみがえってくる。というわけで、魅力的なタイトルとカバー絵から判断した今回の「見てくれ買い」、大当たりでした。
なお、上と似たような問題を採りあげた作品で、本書以上に泣けるのが Karen Kingsbury の "Summer" なので、昔のレビューを再録しておこう。(点数は今日つけました)。
- 作者: Karen Kingsbury
- 出版社/メーカー: Tyndale House Pub
- 発売日: 2007/08/21
- メディア: ペーパーバック
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