先週、林家たい平の落語を聞きに行ったら、いま公開中の映画では『のぼうの城』がいちばんおもしろい、と話していたので、きょう、かみさんと一緒に観に行った。現代風の軽いセリフが気になったが、一種の戯作的効果をねらってのことだろう。けっこう楽しめたので、☆☆☆★★くらいでしょうか。
帰宅後、今年の全米図書賞がどうなったか検索してみたら、あれま、Louise Erdrich の "The Round House" が小説部門で栄冠に輝いているではないか。ぼく自身は、この賞にしては珍しく発表前に最終候補作を4冊も読み、そのうち、きのう読みおえたばかりの Ben Fountain の "Billy Lynn's Long Halftime Walk" が「大本命」と思っていただけに、意外な結果である。そういえば、去年も大ハズレでしたな。
同書の敗因は、レビューに書いた「気になる点」にあるのか、それとも、権威主義的な傾向がなきにしもあらずの賞だけに、反戦小説ということが災いしたのか……まさか、そんなわけはないでしょう。ぼくが思い当たる理由は「気になる点」しかない。
ともあれ、Louise Erdrich は好きな作家のひとりなので、今回の受賞はうれしいニュース。以下、レビューを再録しておこう。ミステリ仕立ての青春小説という色彩が濃い作品なので、すでに版権を取得している出版社もあることでしょう。

- 作者: Louise Erdrich
- 出版社/メーカー: Harper
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