ビンゴー・キッドの洋書日記

英米を中心に現代から古典まで、海外の作品を英語で読み、論評をくわえるブログです

2010-04-01から1ヶ月間の記事一覧

“Alone in Berlin” 雑感(5)

会社によっては明日からいよいよ連休だが、ぼくの場合は来週火曜から。それまで出勤しないといけない。…のはずが、今日は体調思わしくなくダウン。寝床でボンヤリしながら本書の続きを読んだ。 もう粗筋を書けないところまで入りつつあるが、これは予想どお…

“Alone in Berlin” 雑感(4)

連休が近づいてきてワクワクと言いたいところだが、連休中に家で仕事をしないためには、今のうちにガンバっておかないといけない。ということで、このところずっと「自宅残業」に励んでいる。おかげで読書のほうはサッパリ進まず、しかも、今のペースだと連…

“Alone in Berlin” 雑感(3)

やっと中盤に差しかかってきた。例によってダラダラ読んでいるが、これはかなりイケる! 恐怖の全体主義がなぜ生まれたのか、といった根元的な問題を追求する作品ではおそらくないにしても、恐怖の現実を小説の舞台として活用し、そこに登場する人物の人生を…

今年のピューリッツァー賞とオレンジ賞

いさかか旧聞に属するが、今年のピューリッツァー賞の受賞作が Paul Hardingの "Tinkers" に決まったので、今日はまずそのレビューを再録しておこう。Tinkers作者: Paul Harding出版社/メーカー: Bellevue Literary Pr発売日: 2009/01/01メディア: ペーパー…

“Alone in Berlin” 雑感(2)

今週もけっこうストレスがたまり、昨夜は「ボーン・アルティメイタム」を観ながら痛飲。とはいえ、この映画はかなり面白かった。そのあと「クイーンⅡ」をガンガン鳴らしてからバタンキュー。おかげで先週のような二日酔いもなく、今日は朝から「自宅残業」。…

“Alone in Berlin” 雑感(1)

ドイツの作家 Hans Fallada の "Alone in Berlin"(英訳)を読みはじめた。この本がどうしてぼくの目にとまったのかは不明。邦訳はどうも刊行されていないようだ、ということだけ確認して注文した憶えがある。ひょっとしてニューヨーク・タイムズ紙のベスト…

Linden MacIntyre の “The Bishop's Man”(4)

金曜日に飲み過ぎてしまい、この土日は絶不調。もう年も年なのだからアルコールは控えねばならないのだが、一週間どころか先月以来のストレスがたまりっぱなし。おかげでつい度を超してしまった。ほとんどヤケ酒だが、酒でも飲まないとやってられない、とい…

Linden MacIntyre の "The Bishop's Man"(3)

ダンカン司祭が神父たちのスキャンダルを処理するのは、厳密に言えば「裁き」ではない。裁くのはむしろ、彼に処理を命じる司教の役目であり、ダンカンは問題を起こした神父の事情聴取、配置転換の手配など実務的な仕事を引き受けている。要は、事件がおおや…

Linden MacIntyre の "The Bishop's Man"(2)

雑感(5)の続きを書くと、終盤は…ううむ、ぼくの好みとしてはちょっと腰くだけかな。ぼくはなにしろ文学ミーハーなので、ドラマティックな盛り上がりを大いに期待したのだが、で実際、ハイライトシーンもあるのだが、終盤に差しかかるまで小出しにトラブル…

Linden MacIntyre の "The Bishop's Man"(1)

昨日読みおえるはずだったが、仕事帰りに花見に行き、酒を飲みすぎてダウン。今日になってやっと読了した。カナダで最も権威のある文学賞、ギラー賞(The Scotiabank Giller Prize)の昨年の受賞作である。今までの雑感のまとめになりそうだが、さっそくレビ…

"The Bishop's Man" 雑感(5)

週が明けて出勤、仕事をしているふりだけだが疲れた。それでも本書はまあ、明日には読了できるかな、というところまで読み進んだ。 今回は残念ながら、ストーリー的には正直言ってトーンダウン。もっとドラマティックな展開で大いに盛り上がるのかと期待して…

"The Bishop's Man" 雑感(4)

今日は昨日とほぼ同じ行動パターンで、朝のうちは大音量でボブ・ディランを聴きながら「自宅残業」。もうヤケクソだ! 午後になってやっと、静かにクープランを流しながら、ジョギングに出かけるまで本書をじっくり読んでいた。 ホンジュラス時代の事件も現…

"The Bishop's Man" 雑感(3)

今日は朝のうち「自宅残業」 に追われたが、夕方ジョギングに出かけるまでずっと本書に取り組み、何とか第2部まで読み進んだ。で、第3部の冒頭をちらっと覗くと、いよいよ大事件が勃発しそうな兆し。つまり、ちょうど半分まで長いイントロだったことになる…

"The Bishop's Man" 雑感(2)

前回同様、仕事の合間に読んでいるのでいくらも進んでいないが、これは相変わらず面白い! というか、ますます面白くなってきた。まだ序盤ということで事件らしい事件は何も起きていないが、ここには明らかに「トラブルの匂い」が充ち満ちている。 当たるも…